お役立ちコラム

建築設備 新入社員の「現場力サポート 24」の実例

前々回のコラムで、中堅社員の「現場力サポート 24」の実例をご紹介しました。このコラムの内容は下記リンクからご覧ください。
建築設備 中堅社員の「現場力サポート 24」の実例

今回のコラムでは、新入社員の「現場力サポート 24」について、工程管理の観点からご紹介したいと思います。

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「現場力サポート 24」とは

その前に「現場力サポート 24」はどういうサポートなのかをご説明します。
「現場力サポート 24」は建設業2024年問題における働き方改革の一環として、弊社がサブコン様に対して、現場で働く若手社員の方たちに技術的なことや施工管理のノウハウを指導するサポートです。
現場の社員の方とマンツーマンで対話し、その方の心の中にある現場での困りごとや技術的に分からないことをヒアリングし適切にアドバイスしたり、あるいは本人の口から解決策が出てくるようなコーチングをするということを行っています。
このことで、社員の方が主体的に仕事に取り組むようになり、モチベーションが向上する
ことが期待できます。

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工程管理が問題点

今回の「現場力サポート 24」の前に、新入社員の「現場報告会」での意見交換会で出た工程管理の問題というのがあります。
これは、「現場報告会」という新入社員の月1回の報告会というものがあり、この月は、7名の新入社員のディスカッション形式の意見交換会を実施しました。
この中で、出た現場での問題点は「工程管理が上手くできない」というものでした。なにせ新入社員なので、細かな工程管理は無理というものですが、自分自身で工程のことが把握できていないため、苛立ちを感じたり、職人さんに迷惑をかけたりという悩みが共通の話題として挙がりました。
この問題をどう解決していくのか、ということで更に彼らの意見を聞いてみました。

新入社員自らが出した解決策

そこから出た解決策は、
・建築の職人さんと日常的に会話する
・建築工程表の中で、設備関連のところは押さえる
・マイ工程表を作成する
・経験したことを自分で理解して工程を確認する
という内容が出ました。

新入社員といえども、8カ月現場を経験するだけで、これだけの意見が出てくることに驚きました。
この中で「マイ工程表」というフレーズが出ましたが、これは新入社員の座学集合研修でシエンワークスの研修カリキュラムの中にある項目です。これは、時間管理という大きなテーマで「緊急でないが、重要なこと」に時間を使うという考え方から、いかに計画することが重要かという講義をしました。
その中で、自分自身の作業の予定を「マイ工程表」として、エクセルの表で作ってみようという課題を与え、研修の場で実際に作成してもらいました。その内容を彼らが覚えていて、今まで作成できていなかったが、作成する重要性を改めて感じたことで、発言してもらえたと思います。

マイ工程表を作ってみた

発言してくれたA君は、さっそく現場に戻って自発的に「マイ工程表」を作り、私に見せてくれました。彼の場合は、現場で誰でも自由に自分の予定が書きこめるようなエクセルデータの工程表があり、それをプリントアウトし手書きで記入していました。
この現場は躯体工事であったため、赤線が鉄筋工事、青線が型枠工事、設備工事は丸印で、この日までにスリーブ入れと記入し、分からない工程上の用語があったら自分で調べ、
工程表に調べた内容をメモで残す、というように自分で工夫して「マイ工程表」を作成していました。
彼自身、「マイ工程表」を作ったことで、1週間、2週間先の工程が以前より頭の中に入るようになり、自分でやるべきことが明確になった、と話してくれました。

まとめ

私が現場に行き、若手社員のサポートをする「現場力サポート 24」の新入社員の場合の実例をご紹介しました。座学の研修で「マイ工程表」のことを学習し、現場での工程管理をするうえでその重要性を認識し、自発的に「マイ工程表」を作ってみようという気持ちになり、実際にやってみて効果があった、という結果になりました。
現場サポートの中で工程表の作成のポイントや、優先順位の考え方などを指導しながら、
より工程管理の精度を上げていけるようにアドバイスしています。

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ABOUT ME
宮本 一英
株式会社シエンワークス 代表取締役

首都圏・関東周辺を対象に『サブコン専門 人材育成支援サービス』(研修・現場教育支援・コーチング)を提供しております。大学卒業後、35年間中堅サブコンにおいて現場管理一筋で培った経験を活かし、サブコン様における「人材の育成・成長」「離職率の低減」「売上・利益の向上」を支援しています。

【資格】建築設備士/1級管工事施工管理技士/消防設備士(甲種1類)/空衛学会設備士(空調・衛生)/給水装置工事主任技術者/コーチング資格(GCS認定コーチ)

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