サブコンに入社して7~8年経過して現場代理人を任せられている若手社員から、さらに現場経験を積み、課長に昇格する前段階の中堅社員は人数も少なく、貴重な存在であるにも関わらず、「主体性がなくて」とお悩みの上司の方は多いのではないでしょうか。
今のポジションから一段階上の役職の仕事を見据えて、自ら周りに働きかけて周囲を巻き込んで、会社の方針を貫いていくというような社員がいてくれたらなあ、というのは特に中小規模のサブコンの上層部の方の共通の課題でもあると思います。
この記事では、そんなサブコン上層部の方に、中堅社員の主体性を育む視点を3つお伝えして、工事部が組織として一歩前に前進できる参考にしていただければ幸いです。
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管理内容が増えることへの不安
入社5年目くらいで初めて現場代理人になり、一人で現場を切り盛りし何とか現場を納めたAさんという若手社員がいたとします。数年は一人現場を何件かこなし、仕事の要領も分かってきた段階のとき、ある現場で下に新人が配属になりました。
それまでは自分一人の範囲内での仕事で済んでいたものが今度は新人の教育もしなければならない、つまり管理するという仕事が増えることになったのです。
もう一人、中堅社員のBさんは現場代人として何年も現場管理に従事し、部下も一つの現場で派遣社員も含め3~4人を管理する立場です。まとまった現場が多く、段取りがよく部下への指示も適切で、現場も問題が発生して上司が呼ばれるということもない優秀な社員です。
ところがBさんは、主任から課長への昇格を希望していません。その理由は、管理職に昇格すると残業代が出なくなり給料が減るのが一つ、もう一つは管理する範囲が、今は一つの現場だけだが、数人の部下の現場を管理することになり、責任範囲が増え大変になるということ。
この2人の共通するところは、責任範囲が増え仕事量が増えることに対する不安感なのです。このことは、全員がそうではないにしても、今の若い人に共通する考え方や価値観から来ることと捉えれば、自分の会社の社員だけではないということで悲観せず、ではどうするかを一緒に考えていきましょう。
中堅社員を主体的にするための3つの視点
1.社員の不信感を払拭する
社員が主体的でない理由として、マイナスの要素が根強いということがあります。マイナスの要素とは、社員が会社に対して抱いている不満や不信感などです。例えば、給料の話であれば残業代が減るということや、会社の方針に基づく社員への指示が社員にとって
意に反することや、負担になることであったりということです。
このようなことが事実としてあるのですが、では社員が不安や不信に感じていることに対して、会社がきちんと「これこれこういう理由で方針があり、この方針に則ってあなたにこのことをやってもらいたい、これについてあなたはどう思うか?希望があれば言ってほしい」あるいは、給料であれば、「給料体系はこのようになっている、残業はなくなるが、
役職手当やボーナスで何年後にはこうなる」というような説明がなされているでしょうか。
このような明確な説明がないまま社員の不安や不信が募り、離職につながるという結果になってしまうこともあるのです。
第一のポイントは社員の不安、不信感を払拭することが必要です。
2.部長と部下との対話
工事部長あるいはグループ長であるあなたは、こまめに現場に行って部下である現場代理人や現場担当者と対話していますか?
現場の進捗状況や安全パトロールには行っていても、ある程度の時間を1対1の対話に充てている上司の方は以外と少ないのではないでしょうか。いわゆる1on1ミーティングを
定期的に実施してください。特にこのときに注意することは、現場をパトロールしてきたことを一方的に指示するのではなく、主旨は部下の心の中にある不安や不満、抱えている悩みを聴き出すことです。しかし、お互いの信頼関係が築けていない状態で聞いても部下は本音を話しません。重要なことは、常日頃部下に声かけし、あなたのことを見ているよ、
気にかけているよ、ということを部下に発信し続けることです。
少なくとも、月1回は腰を据えた対話を心掛けるようにしたいものです。
3.会社の方針を翻訳し部下に伝える
第一のポイントでお話した社員の不信感を払拭することがマイナス部分を取り除くことだとしたら、次に行うのは社長が掲げる会社の方針やビジョンを翻訳し、あなたなりの解釈で現場代理人や現場担当者に伝えるという、プラスの要素を注入するということです。
会社の社是や社長方針は、どちらかというと抽象的な/言葉が多く、現場に落とし込むことが難しいかとは思いますが、是非考えてみましょう。
例えば、「もっと考えよう」というメッセージがあったとしましょう。これだけでは、普段から考えるのが億劫な若手社員は、考えようとはしないでしょう。では、どうするか。
具体的に、それぞれの現場で現場代理人にその現場の目標や方針を立ててもらうのです。
そして、その目標や方針についてその下にスタッフがいたら全員に課題を洗い出してもらいます。その課題について現場所内でミーティングして、目標に向かって改善していくということをやってもらうのです。
このことで、社長が考える「もっと考えよう」が現場に落とし込まれるようになり、これを繰り返すことで、社員が主体的になり、組織が活性化するという好循環が生まれます。
まとめ
これからリーダシップを発揮し、マネジメントに力を入れてもらいたい中堅社員がイマイチ主体的でない、どうしても会社に対する依存体質がぬぐい切れないということにお悩みの工事部長さんに向けてお話しました。部下を変えようとすると、ますます社員は違う方向へ向いてしまします。
きちんと社員と話し合う、会社の想いを説明し、理解を得る努力をするということが組織を元気にする本質のところではないかと思います。1on1ミーティングの予定を手帳に書き入れて、現場の社員たちとの対話を始めてみましょう。
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