お役立ちコラム

安全大会で話す心の準備3つのポイント

前回のコラムで安全大会のときに話すことについての準備する項目をお話しました。
話す目的を確認する、話す内容を決める、話す手順を決める、の3つのポイントについて解説しました。この内容については前回のコラムをご覧ください。

安全大会で話すネタ、手順のポイントと目的

話す内容が決まり、手順も決まった段階で、さあ大丈夫だと安心してそのまま本番を迎えられるのは、余程、講演慣れしている話上手な方だけです。一般の普段人前で話し慣れていない方は、不安や怖れがあり本番まで心が落ち着かないという心境だと察しますので、それなりの準備が必要です。
今回のコラムでは、話す内容と手順を決めた後、そこから本番までどのように準備していくかをお話したいと思います。

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心の準備3つのポイント

1.話す内容をテキストに起こす

まずやることは、話す内容と話す手順(順番)をWordの文書に書き起こしてみましょう。
話すテーマが「熱中症の防止について」であったら、下記のようにポイントを書きます。

テーマ:熱中症の防止

①つかみ

各地で35℃以上を記録する厚さが続き、熱中症で病院に搬送される人が増えている。昨年の統計では、仕事中に熱中症で搬送された人は〇〇人で、そのうち建設業では〇〇人だった。みなさんも十分注意してください。

②本題

本題の結論:熱中症は、こまめに水を飲む、きちんと睡眠をとる、食事を規則正しく取る、以上の3つを守って防止しましょう。
本題:熱中症の災害事故例、自分自身の経験を聞く人の興味を引く内容で書いてみる。
 

例:「私自身の経験をお話しますと、みなさんのように現場で作業して汗を大量にかくという訳ではないた
め、あまり水を頻繁に飲む習慣がありませんでした。いつも真夏になると頭が痛くなることがあったのですが、暑さに当たっただけだという認識でした。しかし、最近あまりにも頭痛が続くため、試しに朝、多めの水をこまめに飲んでみると、なんと頭痛がしなくなりました。汗をかく前に水を飲むことの重要性を身に染みて感じました。」
睡眠、食事のことも実例から書く。

本題のまとめ:以上のことから、こまめの水分補給、睡眠、食事には注意してください。

③まとめ

聞いている人に伝えたいメッセージをまとめとして書く。
このように、話す内容を手順に沿って、テキストに書き起こしてみると、自分の頭の中にあることが文章化されて見えることで、イメージが膨らみます。一度、大まかに書いてみて、そこから肉付けしたり、ムダなところは省いたりと推敲していきましょう。

2.練習する

テキストを推敲したら、A4の紙にプリントアウトし、一度通しで読んでみましょう。声に出してみると少し違和感があるな、とかこの言い回しは変だなというのが分かります。その場合は、再度書き直して完成させましょう。文章が完成したら、本番に向けて練習します。
私の経験で恐縮ですが、前職のとき安全委員長を仰せつかり、大きなホールの会場で300
人の前でスピーチすることがありました。このような大勢の前で話すのは初めてだったし、人前で話すのは苦手だったため、かなり本番前は緊張した日々が続きました。しかし、前記のように話す内容をテキストで起こし、その紙を毎日通勤電車の行き帰りに持参し、心に中で練習していました。練習を重ねるうちに、空で言えるようになり自然と自信がついたことを覚えています。その甲斐あって、本番では思っていたほど緊張はせず、比較的平常心に近い状態で話すことができました。やはり、練習することは大事だなと思いました。

3.話すポイントをA4の紙1枚にまとめ、持参する

さて、本番ではどのように話せばいいのでしょうか。ポケットから紙を取り出し、その紙に書かれた内容を棒読みするのは、聞いている側にとっては退屈な感じです。話している人のメッセージや想いが聞いている人に伝わってきません。かといって、途中で話す内容を忘れてしまうということも緊張している状況では大いに予想されます。
そこでおすすめなのは、紙に先ほどの話す内容と手順のポイントだけ抜き出したメモを用意しておきましょう。ポイントだけ書いてあれば、そのメモをたまに見てこの順番で話せばいいんだな、という安心感があり、話が途切れるということはありません。話の内容は、練習したことをそのままメッセージとして聞いている人に届ける感じで、アドリブの感覚で話せばいいのです。

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まとめ

安全大会や安全協議会などでまとまった安全の話をする場合、心の準備をするにあたってのポイントをご紹介しました。大勢の人前で話すということは多くの人にとって非日常の出来事であるため、誰しも緊張するし、できれば逃れたいという気持ちもあるでしょう。そんなあなたのために、人前で話すことは、準備を十分に行えばそんなに苦にならない、実はとても楽しいことなんだ、ということを分かってもらいたくてこの記事を書きました。
何ごとも計画や準備をきちんと行えば、「案ずるより産むがやすし」という言葉にあるように、案外すんなりできてしまうものです。あなたのスピーチが聞く人の心に伝わることをお祈りしています。

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宮本 一英
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【資格】建築設備士/1級管工事施工管理技士/消防設備士(甲種1類)/空衛学会設備士(空調・衛生)/給水装置工事主任技術者/コーチング資格(GCS認定コーチ)

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