社員がコロナウィルスに感染したことで大手ゼネコンが一斉に現場を閉所しました。また大手サブコンにおいても、会社として施主やゼネコンに申し入れ、テレワークを組織的に行う向きも出ているようです。
こうした状況下で、建設業界でも全体的には少ないとは思いますが、現場ではなく自宅や会社での勤務となったことで、現場という一ヵ所で行っていたことが、遠隔でのテレワークになったという方もいらっしゃるでしょう。
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テレワークで業務がどう変わる?
ただ、このテレワークがコロナ禍による一時的なもので終わるということではなく、世の中の流れとして建設業界でも今後も続いていくのではないかと思います。
さて、特にこの建設業界では馴染みの薄かったテレワークですが、いざ始めようとしたときに、
戸惑っている方も多いのではないでしょうか。何せ今まで一度もやったことがないテレワーク。
会社としてもマニュアルがあるわけでもなく、とりあえずパソコンを持ち帰ったはいいものの、
データの保管場所は?プリンターがないから困る、FAXはどうする?など結構不便なことも多いのではないでしょうか。
そういう物理的な不具合もありますが、チームとしての意思の疎通の図り方をどうするかということを重点的に考える必要があります。
現場では毎日顔を合わせて、お互いの顔色を見ながら会話していたので、部下のちょっとした顔の曇り具合で「何か、元気がないな。問題でもあるのか?」と察知できますが、リモートワークの場合は、モニターからはそのニュアンスが伝わりにくいこともあり、大事なポイントが抜け落ちるということもあるでしょう。
テレワークで押さえておきたいポイント
そこで、テレワークでの注意すべきポイントをお話しします。
この場合の状況としてお断りしておきますが、現場での工事がストップしているか、あるいは工事が始まるまでの準備期間中の事務管理業務を想定しています。
それはオンライン会議をする上で、どういうことに注意してミーティングを行うかということです。
先ほど申し上げたお互いのニュアンスが伝わりにくいということを考慮した上で、業務の流れ、進捗に特化した内容で行うということ。
例えば、A君は地中梁貫通スリーブ検討図の全体を作図するとして、4つの工区の内A工区の〇%
までできている。B君は施工計画書の配管工事編を全体としたときに、空調配管の〇%までできている。というふうに、全体の流れのフォーマットの中で、分解されたタスクの進捗を共有できるようにしておき、上司であるあなたがそれを毎日のミーティングで確認するのです。
これは、現場の工程表を各自の業務進捗確認表に置き換えて作成し、一覧できるようにして各自共有できるようにするといいでしょう。
そうすることで、現場にいるときに何となく、「あれ?施工図あんまり進んでないな」
「計画書、次の定例会議に出せるのか?」などと間際になって慌てていたことも、逆にリモートで定点観察することで、返って改善されることもあり得ます。
リーダーはどこまで部下を管理すべきか?
こういったリモートでのチームとしての管理は、皮膚感覚で部下の心の動きを察知して瞬時に判断するリアルな場面よりは、その部分では薄くなるかも知れませんが、それをカバーできるある意味
秩序だった管理手法を取り入れることでポイントを押さえた管理ができるのです。
一方で上司であるあなたは、リモート管理をする上でどこまで部下を管理したらいいのでしょうか。
「あまり細かく干渉すると部下のモチベーションを下げるのでは?」とお考えですか?
ミーティングの頻度やタスクの成果の提示回数は、ある程度リモートワーク時の業務計画書に落とし込んで、事前に作成することをお奨めします。できれば会社の了解を得るなどのことも必要でしょう。先ほどの各自予定表にミーティングの日時や成果物の提出予定も組み入れましょう。
所長の思いつきでその場その場でやっても非効率で、部下もストレスになると思います。
計画はきちんと立ててから実行しましょう。
まとめ
建築現場においても、テレワークを余儀なくされている方は少なからずいると思います。
建設業界ではこの状況下での一時的なことで終わるかも知れませんが、世の中の動きの中で今後、テレワークが広がっていくことも考えられます。その時にあわてるより、今不具合を感じながらも実際にやってみて、テレワーク、リモートワークを前向きに取り入れることは将来、ムダになることはないでしょう。
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