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現場のプロジェクトで求められているチームリーダーとは?
今回のテーマは「リーダーシップ」です。
建設業、サブコンにおいて、「リーダーシップ」は現場のプロジェクトの成功に不可欠な要素です。
それでは、現場で求められるチームリーダーとは、どのようなことをやるべきなのかを解説してみます。リーダーは、現場プロジェクトの開始段階では、この「目的」をことあるごとにチームメンバーへ伝えて浸透させることが重要です。 これは毎日プロジェクトの目的を唱和させろと言っているのではありません。 プロジェクトの目的を伝えるのに最も適したタイミングは、「メンバーが判断に迷ってリーダーに相談してきた時」です。 相談時のポイントは、その場ですぐ答えを教えず、質問を通じて「自分で考え、自分なりの答えに至る」感覚を覚えさせることです。
次にプロジェクトメンバーから100%以上の力量を引き出すために大事なのは、「行動」ではなく、「目的」を伝えてあげることです。「何をするか」ではなく、「何を達成したいのか」を伝えることです。そのうえで、やり方については任せてみましょう。
段階的には、力量が十分にあると思われる人には「目的だけ」を伝えて、あとは任せる。
若干力量不足かと思われる人については、「目的と具体的な行動のヒント」を与える。
力量不足・未熟な人については、「目的と行動」を一緒に伝える必要があります。
気を付けなければならないことは、リーダーの仕事は、「率先垂範」ではなく、「目的を定める」ことです。 多くの研究では、「率先垂範」によって、組織は活性化するどころか、むしろ停滞することを示しています。 注意すべき点は、「目的を決める」ということと「手段を決める」ということを混同しないことです。手段を決めてしまうとメンバーのモチベーションは著しく低下してしまいます。
<参考文献>
「外資系コンサルが教える プロジェクトマネジメント」著:山口周(大和書房)
建設業、サブコンの現場で求められるリーダーとは?
私がチームのリーダー(現場代理人)だった頃、留意していたことを紹介します。
部下や派遣社員に対して、何でも話せる、安心して自分の意見や思っていることをいえる雰囲気づくりを目指していました。
そのため、一人ひとりのメンバーと少しの時間でいいから、話をするように気を配ったり、堅苦しくない、雑談が言えるミーティングを設けたりしました。
そのタイミングで、リーダーとして、チームが何のためにあるのか、自分たちはどういうゴールに向かうのか、を日頃から口に出すことを心がけていました。
このような自分の経験に今の時代に即した要素を加味すると現場で求められるリーダーシップは下記のようになると考えています。
何でも話せる雰囲気づくり
各メンバーと定期的に個別の時間を設け、仕事や個人的な悩みについて話し合う機会を作ります。このとき、注意しなければならないことは、リーダーばかりが話さないで、質問を投げかけ、リーダーが2割、8割をメンバーに考えさせ、話してもらうように意識することが大事です。ここで重要なポイントは、「いかにメンバーの頭の中で思考をグルグル回させるか」です。「今日、どんなことがあった?」「それで、君はどう思ったの?」という風に、どんどんメンバーの思考を回させましょう。
チームの目的とゴールの共有
一つの現場を着工から竣工まで、同じメンバーで協力しながら進めていくために必要な要素は、「チームとしての目的」と「ゴールの共有」です。
この2つについて、現場現場代理人をはじめとしてメンバー全員で共有することは極めて重要です。なぜなら、特に経験の浅い若いメンバーたちは、上司からの指示(言われたこと)しかやらず、自分から主体的に動こうとしない場合が多いからです。
目的やゴールは言われてみれば、「その通りだな」と思うことかも知れません。例えば、「お客様に品質のよい建築設備を提供し、お客様に喜んでいただく」や、仲間である職員、職人さん全員が「無事故、無災害で元気に働けるような環境を作る」というようなことは、当たり前と言えばあたり前ですが、このことを常日頃からリーダーがメンバーに対して語りかけることで、チームとしての結束力が強固になります。これこそがリーダーシップだと思うし、全員が信頼の輪の中で仕事ができる力になるのではないでしょうか。
日頃からの心がけ
リーダーは日頃から、チームビルディングを心がけていく必要があります。
現場本体の工程や品質、安全やコスト管理に忙しく、とてもメンバー一人ひとりに目が届かないというのが現状でしょう。現場代理人の仕事は現場を無事故で、工程内に品質よく、そして会社に目標以上の利益をもたらすこと、だと一般的には考えられています。それらも大事ですが、最も注力すべきことは、このチームビルディングだと思います。
リーダーである現場代理人が毎日の業務の中で使う時間のうち、このメンバーのことを考える時間が少なすぎるのでは、と私自身の経験と反省として、実感しています。
リーダーの最も重要な仕事は、部下(メンバー)の育成とメンバーのチームワークである、ということを自覚して、PC画面の原価管理から目線を上げ、メンバーに対する視点を広げてみてはいかがでしょうか。
これらの行動を継続することで、信頼関係を築き、社員のモチベーションを高め、全員が一丸となってゴールに向かう強いチームを作り上げることができるのです。
まとめ
建設業、サブコンのチームリーダーは、メンバーが何でも話せる雰囲気づくりとチームの目的・ゴールの共有が大切です。定期的な一対一のミーティングやチームビルディング活動で信頼関係を深めていきます。さらに、目的やゴールを定期的に共有し、リーダーの自我ではない透明性のあるコミュニケーションを作ります。リーダー自身が模範を示し、メンバーの貢献に感謝を示しながら柔軟に対応することが重要です。こうした取り組みを継続することで、社員のモチベーションを高め、強固なチームを作り上げ、プロジェクトの成功に導きます。
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