衛生設備の施工図を書く上で、注意したいポイントを3つ紹介したいと思います。
前回は空調設備の作図ポイントをお話しましたが、今回は衛生設備のポイントを上げてみたいと思います。
ピット階など梁の構造制限に関わる貫通位置には注意が必要です。
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ピット配管は基礎梁の構造制限を確認する
ピット階を通る設備では、主に衛生配管がメインですね。汚水、雑排水、給水、給湯、ガス、消火のそれぞれの配管が縦横無尽に網の目のように行き交っています。
上階の1階に大きなトイレや厨房があったりすると、下階のピットは余計に複雑になります。
そのような配管が多くあるピット階で注意が必要なのが、基礎梁スリーブ貫通の構造制限です。柱面から梁の高さ分は離す、小梁と直交する大梁の貫通は小梁からいくつ離す、大梁の上端、下端は梁の高さの1/3以上確保する、600φの人通口とスリーブの離隔は
いくつ以上など、諸条件の確認が必要です。
「ピット階のスリーブ図を急ぎで書いてほしい」と工事の取っかかりでゼネコンから要求が入ることがよくありますが、その知識がない人があわてて地中梁やピット階の梁貫通スリーブ図を書くと、全部やり直しとなることもあるので、構造制限は必ず構造図を確認してください。
その制限をすべて守ると、梁貫通できない箇所も出てきます。その場合、ゼネコンか設計事務所に問い合わせし、緩和策を講じてもらうなどの処置を依頼しましょう。
マンホール、人通口は人が通れるように
これもピット階の内容ですが、作図経験の少ない人がミスしやすいことの一つに、ピット階に降りるマンホールの真下に配管を通してしまったり、人通口の真ん前を配管が横切った作図をしてしまうことが見受けられます。
建築のマンホールや人通口がプロットされているにも関わらず、つい見逃してしまって、
そこの付近を通してしまう。これらも、現場を経験すれば身につく知識ですが、経験が無ければ作図前にチェックポイントとして若手社員に指示をしてあげましょう。
排水継手は配管用途を考慮して
T-fasなどの機械設備専用CADソフトでは、配管用途から継手の種類を選べるようになっています。VPの排水管の継手ではDVが選択肢として出てきますが、ポンプアップなどの圧送管についてDVは不可のため使えません。ところがT-fasの排水継手では圧送管のためのTS継手は出てこないため、あえて給水管で選択しないと継手が作図できないようになっています。この場合、排水配管だけど圧送管だからDV継手は不可、TS継手に変更するという知識がないと、そのままDV継手で作図してしまうことになります。
配管継手は配管用途、管種などをよく確認、理解した上で作図することが必要です。
まとめ
今回は衛生設備の施工図の注意ポイントを3つご紹介しました。どれも当たり前の内容ですが、実際作図する人が理解しているかは、事前に確認が必要です。経験の浅い社員の方や外注に作図委託する場合など、簡単なチェックリストや注意事項メモを作って渡してあげるのもいいかも知れないですね。
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