お役立ちコラム

現場事務所で残業を減らすためのミーティング

都内マンションの新築現場に私、宮本がお邪魔し、あるテーマについてディスカッションするにあたり、ファシリテーターとしてミーティングのお手伝いをしたことについて、ご報告したいと思います。

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テーマ「現場の残業時間削減」の背景

クライアントであるサブコン様の工事部長さんからこんなお話をいただきました。
「部全体のことなんですけど、最近特に各現場の社員の残業時間が増えていて困っています。今お手伝いいただいている現場で、何かいい方策があれば考えていただきたいのですが」というご相談です。
建設業においても働き方改革が声高に語られ、作業時間の短縮は一部の大手企業に留まらず、業界全体のムードとして捉えられているのは間違いありません。時間外労働の上限規制(厚生労働省)が2024年4月1日から適用されることもあり、大手、中小とも各社、労働時間の短縮化、効率化を会社として取り組まざるを得ない状況です。
とは言え、現場の実際の状況はどうかというと、なかなかそう簡単には改革できないのが、
私がいろいろな現場を見て感じる実情です。
このような背景から、クライアント様の現場に私が赴き、現場作業終了後、夕方にスタッフ全員でミーティングを実施するということになりました。

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ミーティングの目的

今回のミーティングの目的は3つあります。
一つ目は、テーマである、「現場の残業時間を減らすには?」の主題の残業について、現状を把握し、残業の原因を洗い出し、その原因をどのように解決するかという過程で、解決策を導き出し、残業を減らすこと。
二つ目は、スタッフ全員でミーティングをすることで、コミュニケーションを円滑に図ること、そしてスタッフ全員が自分の意見を言える場を作ることです。この現場は、現場代理人である主任さんとその下に若手の社員が2名、派遣社員が1名、計4名のスタッフがいます。ミーティングの場をセッティングすることで、関係性が良好に保てることを狙いとしています。
三つ目は、現場代理人である主任さんのリーダーシップ力を育てるということです。残業を減らすということをテーマに、現場業務の指揮を執るうえで、自分で決めた方策(ミーティングでみんなの意見を聞きますが)を実行に移すことになるので、リーダーシップを
発揮するいいトレーニングになると考えています。

ファシリテート

さて、このミーティングで司会進行役の私がどのように、この場をファシリテートしたかを簡単にご紹介したいと思います。
日程として、2日間行いました。1日目は問題原因の洗い出しまで、そして2日目はその原因から解決策を導き出す(ゴール)というスケジュールです。

1.現状分析

まず、4人に現場での現状の時間の使い方をエクセルで作った紙の表に手書きで書き込んでもらいました。この表は6時から24時までの1日の時間割を現したもので、1時間単位で区切られています。
この表に、朝起きてから、朝ご飯を食べ、現場へ通勤し、現場に着いたら準備して朝礼へ向かう、朝礼後職人さんに今日の作業説明と指示、現場巡回し作業確認、昼は事務所に戻り昼食と休憩、午後は現場詰所で建築の職長と昼礼、その後品質チェック、材料の搬入立ち合いなど、夕方作業終了の確認し、事務所に戻り事務作業、夜作業終了後帰宅、食事、風呂、自由時間で好きなことをやり、就寝、といった1日の日常も含めた、仕事の時間の使い方を書きます。
 この表に仕事の流れを書きますが、ふと
「あれ?この時間帯、自分は何をしていたかな?こんなにこの作業やってたっけ」とか
「このすき間時間が、どうもムダなような気がする」
というような疑問なり気づきが生まれます。その場合、この表の右側に感想欄があり、そういった感想を書き込むようになっています。これを書くことで、自分の今の時間の使い方が見える化でき、現状を把握することができます。

2.問題原因の洗い出し

次は残業の時間が増える原因の洗い出しです。
この作業は、KJ法と呼ばれる方法を使いました。この方法は付箋とサインペンを使用し、4人に残業の原因となっている要素を付箋に書き出してもらい、ホワイトボードに貼りつけて内容別に分類するというものです。1つの付箋に1つの原因を書き、それを一人5つくらい書き出してもらいます。
書き出してもらった付箋をカテゴリに分け、私がホワイトボードに貼っていきました。
その中で二つ大きなポイントが挙げられました。
一つが現場事務所と現場が遠いということ。歩いて15分くらいかかります。現場での すき間時間ができたとき、ちょっと事務所に戻って事務作業をしようと思っても、億劫になり、戻らない状況があるという点。もう一つが職人さんの作業終了時間が18:30くらいになっているので、そこから確認して明日の作業の打合せ等をすると、事務所に戻るのが19:00になってしまう。そこから事務作業すると、どうしても21:00にはなってしまうといこと。
 

3.原因について解決策を考える

洗い出した二つの主要な原因について、それぞれその解決策を4人に考えてもらいました。一つ目の原因、現場と事務所が遠いことについては、パソコンを現場に持っていく、事務所にいるCADオペさんとの連携で効率化を図るという案が出ました。
二つ目の原因、職人さんの作業終了時間を早めることについては、直接職人さんに早く終わるように交渉するというのがありましたが、現場の工程そのものの影響なので難しいという結論になり、他の方法は出ませんでした。

まとめ

ミーティングの成果として、今回は実際に決定打としての解決策は導き出せませんでしたが、現場業務全体を通じて、もっと効率化できないかという視点でスタッフみんなが意見を出し合い、有意義な時間になりました。
日頃、心で思っているが口には出さないでいることが、今回の機会で話すことができた
という人もいて、スタッフ同士の気持ちの交換会という側面が伺えたのは大きな収穫だったと感じています。

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ABOUT ME
宮本 一英
株式会社シエンワークス 代表取締役

首都圏・関東周辺を対象に『サブコン専門 人材育成支援サービス』(研修・現場教育支援・コーチング)を提供しております。大学卒業後、35年間中堅サブコンにおいて現場管理一筋で培った経験を活かし、サブコン様における「人材の育成・成長」「離職率の低減」「売上・利益の向上」を支援しています。

【資格】建築設備士/1級管工事施工管理技士/消防設備士(甲種1類)/空衛学会設備士(空調・衛生)/給水装置工事主任技術者/コーチング資格(GCS認定コーチ)