活動実績

新入社員 建築設備現場報告会の報告

クライアントであるサブコン様の新入社員研修の一環として、毎年この時期に行っているのが、現場報告会です。
これは、今年度の新入社員集合研修を6月と7月の2カ月に渡って実施したのち、新入社員の彼らが現場での仕事に慣れてきた9月から全5回にわたり月1回行うものです。
現場報告会は、入社後半年経った段階で新入社員たちが配属されたそれぞれの現場で、どんな仕事をし、体験し、どんなことで失敗し悩み、また学んでいるのかを実体験をもとに発表する場です。毎月1回月末に集まり、同期同士で「元気?」と声をかけ合いながら、お互いの顔色を確認し合う場でもあるのです。

現場報告会の目的

現場報告会を企画した目的は3つあります。
1つ目は、座学の集合研修では、特に建築設備の技術的な内容や施工管理のやり方については、いくら講師が具体的な事例を交えて説明しても、基本的なこととはいえ予備知識がない状態では頭に入ってこないものです。だから実際の現場を経験しながら、少しずつでも自分の目や耳で見聞きしたことを踏まえて、それをみんなの前で発表することで、自分事として吸収しようと学ぶ意欲が出てくるのではと考えました。その狙いが一つ。
2つ目は、人は新入社員であれ中間管理職であれ、同期の働きぶりや動向は気になるものです。特に現場単位でバラバラに配属されるこの業界においては、同期の関係は疎遠になりがち。その情報を定期的に収集する場が必要と思いました。
3つ目は同期との会話を定期的に行うことで、孤立感や閉塞感をなくすことができること。
現場の上司や職人さんは歳が離れた人がいて、なかなか仕事あるいはプライベートの会話が少なくなります。
そんなとき、月1回でも行事として集まる機会があれば、日頃の不安や悩みなども共有でき、「自分だけじゃないんだ」という安心感が得られます。

現場報告会事例集

先月行われた現場報告会のテーマは、「現場での失敗談、体験談、学んだこと」
このテーマでの新入社員たちの発表例を3つご紹介したいと思います。

1.建築内装の職人さんに怒られた

これは設備屋なら誰しも体験することなので当たり前の話なのですが、新入社員にとっては建築の職人さんに怒られるのは一つの業界での洗礼を受ける儀式的なことかも知れません。新入社員たちは、現場でのルール、建築と設備の工程手順、常識的なことを職人さんに怒られながら覚えていきます。
今であれば、一般の会社内での上司からの叱責が現場で受けるような内容だとすれば、もしかするとパワハラと捉えられかねないのではないでしょうか。それが現場という色々な業種の人が協働する場だからある意味仕方ない、そういう世界だと思えれば、自分の失敗を反省し、怒られないようにするには?を自問自答するいい機会になるでしょう。

2.給水管のポリ管を内装屋さんにへし折られる

設備配管、特にマンションの床コロガシ配管などは他職の職人さんに誤って傷つけられたり、あるいは自分の施工の邪魔だからということで邪険にされたりすることがあります。
今回の発表の中にも、給水のポリ管を内装工事の邪魔になるということで、へし折られてしまったという内容がありました。彼がその場を見ていたわけではないのですが、状況から判断できるとのこと。
その発表の後、他の新入社員から、「その折られた配管の復旧方法はどのようにしたのですか?」という質問がありました。質問された本人は、「それは確認していませんでした」という答え。このとき質問した新入社員の内容が秀逸です。普通なら、「折られて大変だったな」という感想で終わりなのですが、そこまで思考が先へ行くというのは、素晴らしいですね。発表した本人は、「現場に戻ったら復旧をどうしたか確認して、次回報告します」と言ってくれました。この流れがこの会の主旨なのです。

3.仮設配管を自分でやったこと

実際に現場でいろいろな雑用をやらされる新入社員ですが、現場の状況や上司の判断で、
こんなことも新人にさせるの?という内容もたまに耳にします。これは、サブコンに身を置く方なら多かれ少なかれ、新人のときの経験はおありかと思います。
今回も、VPの仮設配管を勉強のために、上司からの指示で行ったという発表がありました。実際に配管屋さんに配管のやり方を一から教わり、手順や専門用語も聞きながら配管したとのこと。配管屋さんからは、「実際自分で配管すると、何人工かかるかということが分かるよ」と教えられたとか。新入社員の彼も、配管したことで配管がどのように組み立てられるのかが、よく分かったと言っているように、自分の手を動かすことの学びは一番吸収力が大きいと感じました。

報告会を実施した感想とまとめ

他の人の何気ない発表の内容が、新入社員にはとても新鮮で、「参考になった」「自分の仕事に生かしたい」「自分より大変そうなので、自分も頑張ろうと思った」など、自分以外の情報が入ることで、みんなの身が引き締まった印象を受けました。また、講師が一方的に教える通常の研修より、同期の新入社員が話す実体験の一言一言の方が数倍も頭に入ってくるし、共感しながら学べるのではと思いました。
今回の報告会もとても有意義で、新入社員一人ひとりの顔が活き活きとしていて、やってよかったという実感でした。

ABOUT ME
宮本 一英
シエンワークス代表 ★サブコン社員が楽しく活き活きと働ける環境を作りたい!★★ 【資格】 ・建築設備士 ・1級管工事施工管理技士 ・消防設備士(甲種1類) ・空衛学会設備士(空調・衛生) 東京都出身/55歳にして自我に目覚める/筋トレ/ピアノ/人間観察/瞑想/お笑い
RELATED POST
お役立ちコラム

建築現場で部下が育たないのは訳がある

2020年5月26日
建築設備現場で働く人材のレベル向上はシエンワークスの人材育成支援サービス
現場で若手社員が育たないのは? 現場の責任者であるあなたは、こんなお悩みをお持ちではありませんか? 「部下が育たない」 「現場が竣工前で家に帰れなくなるほど忙しくなると、辞め …
お役立ちコラム

建築現場で部下を成長させる3つの育成方法

2020年7月14日
建築設備現場で働く人材のレベル向上はシエンワークスの人材育成支援サービス
部下を成長させたいという想いは、上司である管理職の誰もが抱く感情であり、そうなってほしいという期待は誰しも持っていると思います。 そこで質問ですが、現場所長であるあなたの下に配属 …
お役立ちコラム

建築現場で活用したい安全標識使い方3つの場合

2020年9月13日
建築設備現場で働く人材のレベル向上はシエンワークスの人材育成支援サービス
建築現場でよく見かける安全標識。朝礼広場に掲げられている安全スローガン、熱中症の注意喚起や産業廃棄物のゴミの仕分け方法の表示など、現場建屋の外側には多く見受けられますが、現場の内部 …