お役立ちコラム

現場スタッフの「伝える技術」

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現場スタッフにも求められている「伝える技術」

今回のテーマは「現場スタッフの伝える技術」です。
サブコンの現場では現場代理人がいて、その下に若手社員、その下に派遣社員がいたりCADオペさんがいる、といったスタッフ構成が一般的ではないでしょうか。
一人で数現場掛け持ちする場合もあるでしょうし、10人以上のスタッフがいる大所帯の現場もあるでしょう。
現場スタッフ同士での連絡のやり取りもあれば、職人への指示、代理店や材料屋さんへの発注、建築や電気屋さんとの調整、あるいは設計事務所、施主との交渉、社内連絡も含め、かなり多くの人たちとの関係があります。これらの関係の数だけ、現場スタッフは連絡調整をし、相手に自分の言いたいことや主張を伝えている、ということになります。

現場で仕事をしていくうえで、施工管理の能力も重要ですが、コミュニケーションが一番大事であることは私の長い現場経験でも実感としてあり、その中でも「伝える」技術如何によって仕事がスムーズに進むかどうかの分かれ道になるのでは、と考えています。

「伝える」技術とは、どういうことなのかを、現場での事例を交えて、考えていきたいと思います。

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現場スタッフが「伝える技術」を身につけるための3つの事例

結論、根拠(理由)、事象の順で伝える

クライアントのサブコン様の若手社員Aさんから、こんな相談を受けたことがあります。
「鉄筋屋さんにスリーブの墨の出し方について相談したかったのですが、僕の方からの説明では理解してもらえず、『お前の言っていることはよく分からん』と言われました」とのこと。
Aさんは、相談したかったことが上手く鉄筋屋さんに伝えられなかったようです。
相手にお願いしたり教えを乞う場合は、自分の感情が先に来たり、言い訳から入ってしまいがちですが、そこは伝え方の基本の型を知っていると、スムーズに伝えることができます。
それは、結論→根拠(理由)→事象の順で話をするということです。
相手に伝える前に、頭の中でこの基本形を組み立てておくことで、悩むことなく簡潔に相手に伝わります。

具体的な例を出してみましょう。
例えば、配管屋さんに加工場の材料を移動してもらう場合、こんな感じで、

① 【結論】
  加工場の工具と材料を移動してもらいたいのですが。
② 【根拠(理由)】
  明後日から建築の内装工事が始まるので。
③ 【事象】
  ・加工場の半分のエリアが天井を貼る部分です。
  ・明日中に、半分だけ。
  ・移動場所は2階の会議室です。

この順番を事前に頭の中で整理しておき、配管屋さんに伝えたらどうでしょうか。配管屋さんも自動的に身体が動いてくれるはずです。
相手に伝えるときはこの基本形を意識して、自分の話を組み立てましょう。

相手の立場に立って考える

相手の立場に立って考えることは、コミュニケーションの基本であり、特に人に動いてもらうためには重要なポイントのひとつです。
自分が伝えたいことが相手に理解してもらえないとき、「なんで分からないのだろう」と思うのは、基準を相手にではなく、自分に置いていることがあるかも知れません。
基準を相手に置いて、「この人にとって、どう説明したら理解できるだろう」
「この人のメリットと一致することはどんなことだろう」、ということを意識して伝える言葉を考えてみましょう。

例えば、先ほどの事例の片づけについて、逆のパターンで建築の材料を移動してもらいたい場合があります。
あるエリアの天井内配管を施工したいが、床一面に建築の材料が置いてあり、片づけをお願いしてあったが一向に片付かないという場面です。
建築の材料も他に置き場がなく、やむなくその場所に置いてあるということなのでしょう。
こういう場合、どのように建築の職員にお願いすればいいでしょうか。
このとき、建築の立場に立って考えると、床の材料の移動場所がないから移動できない、しかし、工程が遅れており3日後にはその材料がなくなる、それまで待ってもらうと助かる、ということがあるとしらどうでしょうか。相手の立場を聴いてみて、どういう条件だったら可能なのかを、こちらの一方的なお願いではなく一歩引いて捉える、ということでちがう展開が望めそうですね。

DESC法を使う

DESC法とは、対立や意見の相違が生じた場合に、相手と建設的な対話を行いながら問題解決をはかる手法です。

Describe(描写):事実や現在の状況を整理して「描写」する
Explain(説明):自分の考えや気持ちを「説明」する
Spencify(提案):相手も望む解決策を「提案」する
Choose(選択):提案に対する答えを想像して、さらなる「選択」を示す

例えば、会社から現場の業務以外の社内業務を頼まれた場合、
「現場業務が忙しく、残業をしている状況下で会社の業務までできません」と言うと、ストレートすぎます。

描写:大変、申し訳ありません。今、設計事務所から依頼された確認作業で2週間ほど手一杯な状況です。
説明:お引き受けしたいのですが、特に今日から1週間は十分な時間が取れません。
提案:そこで、資料作成のデータ収集を社内の内勤の方にお願いして、来週2日間でしたら取り掛かれることができます。
選択:すぐに取り組めませんが、よろしいでしょうか。

このように、現場スタッフにとって会社や上司、建築、設計事務所、あるいは施主などの立場が上の相手に対して、こちらの意見や主張を述べ、お願いする場合は有効です。
相手に対して建設的な対話を心がけている、という気持ちが相手に伝わり、それなら仕方ないか、と言わせるテクニックです。

参考文献
・伝え方が9割:佐々木圭一著
・今すぐ伝えるコツ174:石川和男著
・聴く・伝える・共感する技術便利帳:大谷佳子著

まとめ

建設現場における現場スタッフの「伝える技術」について、お伝えしました。
私自身、このコラムを書きながら、読者のみなさんに伝えたいことが上手く伝わっただろうか、と反省しながら振り返っています。
世の中のほとんどの仕事は、人と人との連絡、伝達、対話、やり取りで成り立っています。
だからこそ、伝える技術をよりよく理解し実行することができたら、劇的にスムーズに仕事が進んでいくことと思います。
今回の内容は、建設現場だから特別の伝え方がある、ということではありませんが、現場でのやり取りの具体例を交えた内容にまとめたので、実践でご活用いただけたら幸いです。
弊社、シエンワークスでは、建設業、サブコンに合った「現場担当者の伝える技術を養うプログラム」を提供しています。詳しい内容をお知りになりたいという方は、下部の「お問い合わせはこちら」からご連絡ください。無料相談を実施しております。

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ABOUT ME
宮本 一英
株式会社シエンワークス 代表取締役

首都圏・関東周辺を対象に『サブコン専門 人材育成支援サービス』(研修・現場教育支援・コーチング)を提供しております。大学卒業後、35年間中堅サブコンにおいて現場管理一筋で培った経験を活かし、サブコン様における「人材の育成・成長」「離職率の低減」「売上・利益の向上」を支援しています。

【資格】建築設備士/1級管工事施工管理技士/消防設備士(甲種1類)/空衛学会設備士(空調・衛生)/給水装置工事主任技術者/コーチング資格(GCS認定コーチ)

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