お役立ちコラム

建設業、サブコンの現場で活きるアサーション

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今の時代と合致した「アサーション」とは?

今回のテーマは「アサーション」です。
このテーマを選んだ理由は、建設系会社の人事部の方の依頼がきっかけです。
現場で協力会社の職人さんに上手く指示ができない、お客様や「上司と部下」などの関係が、コミュニケーション方法に難があり、困っているとのです。
その結果、現場社員のモチベーションが下がり、離職が増えている現状を改善する方法として、「アサーション」の活用をこちらから提案しました。

まずは「アサーション」の意味を説明します。
英語の「assertion(自己主張)」に由来し、「相手も自分も大切にする自己表現コミュニケーションスキル」を指します。このスキルはアメリカで提唱され、他者とのコミュニケーションにおいて、自分の意見や感情を適切に表現しながらも、相手の立場や感情を尊重する方法を学ぶものです。

「アサーション」は1950年ごろ、アメリカの心理学者ジョセフ・ウォルピによって開発されました。ウォルピは、自己主張が苦手な人を対象としたカウンセリング技法としてアサーションを活用しました。その後、1960~70年代には黒人差別に対する公民権運動の中で、自分らしく生きる権利を主張する手段として広まりました。この考え方は、やがて女性解放運動にもつながり、多くの人々に受け入れられるようになりました。

最近、「アサーション」が注目される背景には、経営における人材の位置づけの変化があります。従来の「社員は企業に帰属する資産」という考え方から、「社員は経験・スキルを最大限に高めるべき資本である」という考え方へとシフトしています。これに伴い、マネジメントスタイルも変化し、上意下達の一方通行的なコミュニケーションから、相互尊重型のコミュニケーションが求められるようになりました。

さらに、社会の変化も「アサーション」が注目される理由の一つです。多様性(ダイバーシティ)の重要性が増し、コミュニケーションのあり方が見直されています。これらの要因が重なり、アサーションは現代社会においてますます重要なスキルとして認識されるようになっているのです。

このように、「アサーション」は他者との健全なコミュニケーションを築くための重要なスキルであり、現代社会のニーズからも、その重要性が再認識されているのです。

<引用>PR TIMES MAGAZINE:「アサーションとは?トレーニング方法の具体例とポイントを解説」 (2023.10.18)

https://prtimes.jp/magazine/assertion/

 

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アサーションを身につける方法とは?

現場作業の中で、「アサーション(自己主張)」が難しいのは、どんな状況なのかを考えてみました。そのひとつは「言いにくいことを伝える」場面ではないかと考えます。

例えば、経験の少ない、技術の未熟な若手社員がベテランの職人さんに作業の修正依頼をお願いしたり、上司が部下に性格上で難があり仕事に支障をきたして、それを改めさせたい。あるいは、サブコンの施工管理担当者が、建築(ゼネコン)の担当者から一方的な変更指示に対して、相手を尊重しながら自分の意見を主張するコミュニケーションスキルが求められるような場面です。

このような問題は、建設現場では立場も異なる人が多く混在しているため、よく起こるケースです。それでは「アサーション」を身につけるトレーニングとはどのようなものかを説明します。

まずは自分のコミュニケーションパターンの把握し、3分類から選択する必要があります。

1.アグレッシブ

自分の意見を押し付け、相手の意見を無視し、陰で文句を言うなど攻撃的な表現をするタイプです。この態度は周囲との摩擦を生みます。

2.ノン・アサーティブ

自己表現が苦手で、相手の意見を優先しがちです。そのため自分に責任感を持ちにくくなり、ストレスを抱えやすくなります。

3.アサーティブ

相手と自分のバランスをとり、自分の意見を適切に表現できるタイプです。場の空気を大切にし、状況に応じて表現を使い分けます。

サブコン現場でアサーションを考える

次に、3)のアサーティブになれない具体的な場面を考え、現状を客観的に知ることが大切です。自己分析を通じて、自分のコミュニケーションスタイルを理解し、改善点を見つけましょう。
例えば、1)のアグレッシブな部分が自分にはある、と思うのはどういう人でしょうか。
若手社員の部下にある作業を一方的に一通り指示し、できた段階で部下からの報告を受け、指示通りにできていない部分を叱り、非難する現場責任者。
この傾向にある人は、自分自身としては、そのことに気づいていず、改善しようという意識が生まれないことが問題です。アサーションとはどういうことかをまず知り、意識改革することが望まれます。
2)のノン・アサーティブな人は、自分の主張ができず、相手に言い含められてしまいがちな人です。
立場的にサブコンの社員は建築の社員に対して、往々にして相手に合わせる状況がどうしてもあります。建築は安全面での統括責任があり、工程面でも建築主導で進んでいくからです。これは致し方ないことなのですが、だからといって設備の主張は全部呑み込まないといけないのでしょうか。
工程面で設備の日程が最低これくらいは必要だ、いつまでにピット内の清掃を完了してもらわないと、配管工程が遅れてしまう、工程短縮のためにこういう施工提案をしたいなど、積極的に自己主張し(建築の工程もきちんと理解しながら)相手の立場を尊重し、交渉することが大事です。

また、下記の「コミュニケーションの基本を知ること」も重要です。
・相手から信頼を得る聴き方
・相手に納得してもらえる伝え方
・効果的な質問やフィードバックの方法

これらを理解した上で「言いにくいことを伝える方法」として、具体的なケーススタディによるロールプレイを繰り返すことで、実践的なアサーティブなスキルを身につけることができるのです。

このスキルは高度な技術といえます。しかし、これを身につけることができれば、仕事を楽しく感じられる機会が多くなると思います。それはコミュニケーションが円滑となり、職場に信頼関係、仲間意識が生まれ、生産性やチームワークの向上が期待できるからです。

まとめ

「アサーション」は「自己主張」を意味し、自分の意見を尊重しつつ他者を尊重する方法です。この方法は建設現場のような様々な立場の人が多くいる職場では、重要なスキルです。
これによりミュニケーションが円滑となり、職場での人間関係の軋轢や自分の気持ちを押し殺す必要がなくなります。この効果は、社員のモチベーションを高め、離職防止にも役立ちます。しかし、このスキルは高度な技術のため、すぐにマスターできるものでもありません。実践的なテーマで、ロールプレイを繰り返すことで、身につけることができるのです。

弊社、シエンワークスでは、建設業、サブコンに合った「現場で活用できるアサーションプログラム」を提供しています。詳しい内容をお知りになりたいという方は、下部の「お問い合わせはこちら」からご連絡ください。無料相談を実施しております。

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宮本 一英
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【資格】建築設備士/1級管工事施工管理技士/消防設備士(甲種1類)/空衛学会設備士(空調・衛生)/給水装置工事主任技術者/コーチング資格(GCS認定コーチ)

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