現場でよくある思い込みは?
現場管理をする上でよくある思い込みについて考えてみましょう。
例えば、建築の工程が遅れているから設備にしわ寄せがきて、竣工間際にバタバタになり、あちこちで水漏れが発生し大騒ぎになるだろうとか、予算がないから外注社員を手配したくても手配できないとか、あるいは予算がないから危険な状況なのに安全な足場を組めないとか、いろいろな状況、場面で自分の心の中で葛藤が生まれることがありませんか?
現場所長であるあなたは、部下に相談するわけにもいかず、一人であれやこれやと悩んでいるのではないでしょうか?
部下に対する思い込みは?
現場でのいろいろな問題もそうですが、職場で最も身近な人間関係である部下に対する思い込みというのも見逃せません。
例えば、A君はおとなしくて引っ込み思案な性格だから、大きな仕事は任せられないとか、
以前B君はある現場で大きな失敗をしたから、今度の役所現場の代理人は任せられない
など。現場の人員配置は積年の人手不足の中で、会社としても難しい問題の一つであることは間違いありませんね。しかし、ある程度事実に基づいた判断とは言え、すべてが事実の積み重ねや正しい根拠から判断できている?ということに疑問を持つことも必要です。
思い込みではないのか?と自分の心に問いかける視点が問題を解決に導くこともあります。
思い込みは外せる
思い込みは英語で、リミッティング・ビリーフと言います。リミッティングは制限する。
ビリーフは信じること。つまり、自分が信じ込んでいる考え方で自らの行動を抑え込んでいるということになります。
コーチングの手法に「相手のリミッティング・ビリーフを外す」というものがあります。
コーチングによって思い込みを持つことの意味付けが薄れ、それを持つことで生じる痛みが感じられれば、思い込みは外れます。
試しに、前例の思い込みを自分への問いかけで外してみましょう。
部下のA君の場合で考えてみましょう。
「A君はおとなしくて引っ込み思案な性格だから、大きな仕事は任せられない」という思い込みに対して、
「そう言える根拠は何だろうか?」
「確かに引っ込み思案な性格だから大きな仕事ができないとは限らないか」
「そのことについて、例外なないか?」
「そういえば、いつもはおとなしいA君が自分の意見を主張するときはしっかりと話していたな」
「そういう思い込みを持つメリットはあるか?」
「メリットはないかも」
「そういう思い込みを持ち続けることで、何を失うか?」
「A君の可能性をつぶしてしまうかも」
こういう自問を続けることで思い込みは外れていきます。本当にそう言える根拠があるのか?例外なないか?という問いで、自らの考えが思い込みの部分も大いにあるよね、ということに気づくことが大切です。
まとめ
この場合のA君に仕事を任せるという判断が正しかったのかということは、結果が出てみないと分からないという意見もあるかと思います。しかし、人間は自分の考えが正しいと
常に無意識に思っています。心の中で思っていることが「思い込み」の部分で何%くらいだろうと客観的に判断できたら、問題や課題に柔軟に対応できる発想が生まれるのではないでしょうか。
工期がない、予算がないという条件は常に現場に付いて回ることですね。
しかし、この条件も根拠や例外を考えることで新しい視点が生まれ、思わぬ改善策が飛び出てくるかも知れません。
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