お役立ちコラム

建築設備の部下への声かけにはコツがある

現場の責任者であるあなたが、部下を指導、教育しようという気持ちで接するとき、いざ
声かける段になって、言葉が出てこないということはありませんか?
「今日の段取りはこれとこれに注意して」、「それからあの件は忘れずに連絡入れておいて」
など、指示命令であれば毎日口にしていますが、部下を成長させようという意識になったときは、どういう風に声をかけたらいいのだろう?とお考えですか。
実は声かけにもコツがあるのです。

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声かけには気負いはいらない

かしこまって、「何か気のきいたことを言わなくては」という気負いはまったくいりません。
その日の状況や、仕事の進捗によって、その場その場で感じたことを素直に言葉にすれば
いいのです。
例えば、次の日から新規で協力会社の作業員が入る場合、
「〇〇工業所が新規で入るね。新規入場者教育はどういうところに注意して話をするの?」
「人数が多いみたいだね。短時間で効率的に終わらせるには、どうすればいい?」
など、部下が自分で考えるような声かけなり質問をすると部下の頭が回転し出し、仕事に対して
工夫をしようという意識が芽生えます。
さらに、新規入場者教育が終わったあとも、それまでは漠然と、「どうだった?」と聞いていた
のを、「昨日言った内容でやってみて、自分ではどう思った?」と具体的に聞くことができるようになります。

具体的な質問で部下にも気づきが

・「○○君が作った工程表で聞きたいことがある」
・「この現場のビジョンについて、意見を聞きたい」
・「CADソフトのことで尋ねたいことがある」
・「最近休みが取れていないんじゃないか?」
・「職人さんとうまくコミュニケーションを取るにはどうすればいいか、話さないか?」
・「1級管工事の試験対策を一緒に考えないか?」

このように、上司の方が具体的に質問をしていけば、部下もそれに答えようとして、逆に具体的な
質問を返してくるようになります。つまり具体的に質問をすることで部下に問題意識が生まれ、自分の頭で考えるようになり、双方向でのコミュニケーションがスムーズに進み始めます。
上司が質問の仕方のモデルになれば、部下が自然と質問する雰囲気が生まれてきます。

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部下にイエスと言わせる質問はNG

質問の中で、特に注意が必要なのが「はい」としか答えようがない質問をしてしまうことです。
「昼の打合せは出たの?」「はい」
「現場は順調?」「はい」
これでは、部下の気持ちや考えていることなど、一つとして出てきませんし、そもそもそんな質問しか出てこない上司では、部下も「単純な上司だな」と首をひねるのがオチですね。
また、質問を投げかけているようで、実は自分の意見を長々と話し始めるというのも、よくある
上司のパターンです。
この状況で部下は「この上司には、適当に答えておこう」と判断します。結果として、上司は部下の貴重な情報を引き出すことができずに終わってしまいます。
そうではなくて、部下の心の内の本音の部分や核心部分を引き出そうとするのであれば、「イエス」を要求しないで、細かなこと小さいことでもいいので、具体的で意味のある質問を地道に聞くことです。ぜひ、心に留めておいてください。

まとめ

部下への声かけ、日頃簡単に考えていませんか?無意識に声をかけているとすると、要注意です。
その質問や声かけが部下の仕事へのモチベーションを著しく下げたり、上司であるあなたに対する
不信感を抱かせたりと、思わぬ落とし穴があるものです。
声かけする前に、ひと呼吸おいて先ほどお伝えしたポイントを思い出してみてください。以前とは
違うあなたの質問に、部下は「何か、違うぞ」と反応してくれるに違いありません。

 

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ABOUT ME
宮本 一英
シエンワークス代表 ★サブコン社員が楽しく活き活きと働ける環境を作りたい!★★ 【資格】 ・建築設備士 ・1級管工事施工管理技士 ・消防設備士(甲種1類) ・空衛学会設備士(空調・衛生) 東京都出身/55歳にして自我に目覚める/筋トレ/ピアノ/人間観察/瞑想/お笑い
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