お役立ちコラム

建築現場の部下の動かし方

クライアントであるA設備工業のKさんはこんな愚痴をこぼしていました。
「うちの現場のS君は、自分から動こうとしないんですよ。指示すればやるんですが、でも言われたことしかやらない。どうしたら、いいんでしょうか?」というお悩みです。
「S君が自分から動くようにするために、Kさんが何か試されたことはありますか?」という質問をしてみたところ、こんな答えが返ってきました。
「う~ん、そうですね。これをやって欲しいんだけどな。頼めるかな?」と「お願い」をしているとのこと。
「いや、それでは、いつまでたっても自分からは動きません」と申し上げました。
では、どうすればいいのでしょうか?

» 優秀な人材が育つ!定着する!売上が増える!『サブコン専門 人材育成支援サービス』とは? «

質問の魔力

部下を動かしたいなら「質問」することです。人が人に対して興味を持ったり、好奇心を抱くと質問という形をとって話しかけますよね。相手のことをもっと知りたいという気持ちがあふれて口から出てくるのが、質問です。
ということは、あなたが部下に対して動いてもらおうと願うのであれば、質問をすればいいということです。つまり、部下に興味を持つこと。あなたは日頃、部下に興味を持って接していますか?
察するに、KさんもS君にはあまり興味を持っているようには見受けられません。多くの上司がそうであるように、自分の下で仕事をテキパキやってもらえれば、それでいい、という気持ちでは部下は動かないのです。
質問の魔力とは、質問された側が条件反射的にその答えを取りにいくというところにあります。
例えば、あなたが「昨日のお昼は何を食べましたか?」と聞かれたら、たぶん「えーと...」と脳が勝手にお昼の食事の記憶を取りに行くでしょう。このように、質問は相手の意識を問いの方向へ向かせる力があります。そのため、質問が相手の普段考えてもみなかった、あるいは意識の外側にあるようなものであればあるほど、相手が深く考えるようになり、気づきが生まれやすくなります。

首都圏・関東周辺のサブコン社長・経営幹部の方へ|優秀な人材が育って定着し、売上・利益が増えるサブコン経営のヒント 「人材さえいればもっと売上・利益を伸ばせるのに… 優秀な人材を十分多く確保してもっと売上・利益を伸ばしたい…」 とお考えの首都圏...

質問はオープン・クエスチョンで

拡大質問とも呼ばれているオープン・クエスチョンが重要な質問と言われています。オープン・クエスチョンとは、「はい」「いいえ」で答えられない質問です。
例えば、「そのことに対して腰が引けているように感じるんだけど、何か引っかかることがあるの?」
とか、「本当はどうしたいの?」と質問することで、部下は本当に思っていることを話しやすくなる機会を得ます。
部下がこのオープン・クエスチョンで質問されることで、日頃、指示されてばかりいた自分の中で
気づきが生まれ、「自分だったらこうしようと思う」、「もっとこうしたほうがいいんじゃないか」という風に、自ら工夫する思考回路に変わっていくことが期待できます。
いきなり今まで指示待ち人間だった部下が、突然自発的に動き出すことは、なかなかあり得ないことでしょうが、上司が根気よく声をかけ質問を繰り返し行うことで、少しずつでも改善に向かわせるという姿勢が部下にも伝わるのです。

オープン・クエスチョンの例

オープン・クエスチョンの例として、行動を促す質問があります。これらもほとんどが、「はい」「いいえ」で答えられるものではありません。部下が自分の頭で考え、答えを出すことで、自発的に動き出す質問なのです。
「今年の管工事試験はどのように受験対策をしようと思っているの?」
「いつから始める?」
「具体的には、どういう風に勉強しようと思う?」
毎年試験に落ちる部下がいるとします。部下は仕事が忙しいからと言い訳を口にしがちですが、上司はそんな部下に対して、このような質問で自分で考えさせ、受験に対する意識をそこに向かわせることで、行動に移すことができるのです。

まとめ

「なかなか部下が自発的に動かない」「言われたことしかやらない」と多くの上司の方は口にします。しかし、何もしなければ大方の若手社員はそういうものです。だから、工夫して声をかけ、オープン・クエスチョンで良い質問をする。このことを日常の仕事の中で繰り返し実行することで、
部下は自ずとあなたのことを信頼するようになり、動き始めるようになります。

「残業が多い」「現場や育成担当の負担が大きい」「社員が辞めてしまう」人材不足でお悩みの首都圏・関東周辺のサブコン社長・経営幹部の方へ 優秀な人材が育つ! 社員がイキイキとして定着する! 売上・利益が増える! 「サブコン専門 人材育成支援サービス」 研修・現場支援・コーチング

建築設備現場で働く
社員に笑顔を

社員がメキメキと成長し、的確に判断して主体的に動けるようになり、残業や遅延なく業務を遂行できる。

現場も社内もやる気と活気に満ちて、楽しくイキイキと働きながら、無理なく売上・利益が増えていく。

そのような会社を目指されている、サブコン社長・経営幹部の方は他にいらっしゃいませんか?

株式会社シエンワークスでは、
『サブコン専門 人材育成支援サービス』(研修・現場教育支援・コーチング)を通じて、人材の育成・成長、離職率の低減、売上・利益の向上を支援しています。人材開発支援助成金が活用できます。)

首都圏・関東周辺のサブコン様を対象に、出張&初回無料相談を承っております。

以下より、お電話またはメールにてお気軽にご連絡ください。

サブコン専門 人材育成支援サービスに関するお問い合わせ

お問い合わせ、お申し込み、初回無料相談はこちら

042-398-0203

メールでのお問い合わせはこちらから

お問い合わせはこちら
ABOUT ME
宮本 一英
株式会社シエンワークス 代表取締役

首都圏・関東周辺を対象に『サブコン専門 人材育成支援サービス』(研修・現場教育支援・コーチング)を提供しております。大学卒業後、35年間中堅サブコンにおいて現場管理一筋で培った経験を活かし、サブコン様における「人材の育成・成長」「離職率の低減」「売上・利益の向上」を支援しています。

【資格】建築設備士/1級管工事施工管理技士/消防設備士(甲種1類)/空衛学会設備士(空調・衛生)/給水装置工事主任技術者/コーチング資格(GCS認定コーチ)

関連する記事
お役立ちコラム

アート思考で現場管理を考える

2020年6月28日
建築設備・施工管理(サブコン)の人材育成ならシエンワークス
6月号の東商新聞に、ちょっと気になるコラムが掲載されていた。 「これからを生きる大人のためのアート思考」と題し、新連載の第1回のタイトルが 「4歳の男の子に見えていたものとは? …
お役立ちコラム

施工図作成マニュアル 衛生設備工事編

2022年1月5日
建築設備・施工管理(サブコン)の人材育成ならシエンワークス
空調設備、衛生設備工事の施工管理を業務としている現場の若い技術者の方、あるいは設計事務所で建築設備の設計業務を担当している方で納まりのスペースを検討したい方、また設備施工図作図を本 …
お役立ちコラム

安全・安心の会話術で部下を動かす

2020年6月10日
建築設備・施工管理(サブコン)の人材育成ならシエンワークス
人は強要されることに抵抗を感じる もし、あなたのお宅に突然リフォーム業者が訪ねてきて、「あなたの家はかなり築年数も経っているようですね。早めに外壁のリフォームをしないと雨漏りして …