建設会社、サブコンの現場では技術者不足が続いています。そこで経営者、人事担当者の方が、新卒採用に注力してもなかなか成果を出せないという話をよくお聞きします。
今回は、この問題を克服した会社の記事をご紹介します。
山口県下関市に本社を置く建設会社コプロスの事例です。社内改革を進めることで新卒採用に成功し、成長を続けています。この会社は土木工事を中心に建築工事も手掛け、売上高は約42億円です。
こちらの会社では、まず2014年には就活情報サイトに150万円を投資して地元の学生にアプローチを試みましたが、最初は一人しか採用できませんでした。そして、その社員もすぐに退職してしまいました。
この失敗を踏まえ、教育体制の改善に取り組みました。ベテラン社員に教育への協力を促しつつ、若手社員で採用や教育に力を入れました。また、採用対象を文系出身者にも広げ、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を若手社員に一任することで、若手社員が達成感を得られる環境をつくりました。
その結果、発注者からの評価も上がり、社内の雰囲気も改善。ベテラン社員と若手社員の交流が増え、ベテラン社員も若手教育に積極的に参加するようになりました。現在では、5年で一人前の技術者を育成する自社の育成プログラムを実施し、社員の資格取得を支援する体制が整っています。今では、「多くの文系出身社員が1級の施工管理技士を取得し、県内の大型公共案件も任せられるようになった」といいます。
<引用>日経クロステック:「採用難から毎年「10人獲得」へ、理系全般や文系へ門戸広げる建設会社」 (2024.5.8)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/ncr/18/00215/042400002/
この記事の事例のように文系出身者でも、技術の知識を丁寧に分かりやすく教えることで、技術者として育成できるのです。
文系出身者が建設設備技術者として育成されるためには、次のステップを踏むことで技術の知識を丁寧に分かりやすく教えることが重要です。
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建設業とは?の基本的な業界の理解
最初のステップは、建設業界に関する基本的な構造を理解することです。建設現場はどういうところで、どのような人たち(施主、設計事務所、ゼネコン、サブコン、建物を組み立てる職人さんたち、設備・電気を設置する職人さんたち)が協力して現場をつくり上げているのかを知ること。また、建物を造る過程は、どういう手順で進んでいくのか、準備段階から竣工までの流れを知ることなど、文系出身者でも物を造っていくことを見える化しながら
解説していくことで、今まで知らなかった世界の概要を把握でき、興味が湧いてきます。
弊社で実施しているクライアント様の新入社員研修でも、ほとんどが文系出身者の年度がありましたが、みなさんとても興味深く研修に臨んでいました。
建築設備の概要を理解する
次に、建築設備は建物の中でどういう役割を担うのか、ということを新入社員研修時に解説します。これは、新入社員たちが、日頃生活する中で接している、エアコンや換気扇、トイレやユニットバスなどの身近な設備を引用し、それらの機能や役割、それに接続される配管やダクトがどんなものなのかということを分かりやすく説明していきます。
今までまったく知らなかった難しいジャンルや理論ではないので、文系出身者であっても、
日常生活の延長線上にある仕事だ、という認識で講義に集中してもらっています。
現場での実践業務におけるフォロー
弊社の新入社員研修のプログラムに、現場でのマンツーマン指導があります。これは、新入社員が配属された現場に弊社指導員が赴き、新入社員一人ひとりに対して個別に現場業務の指導を行うものです。
現場の上司から指示された業務内容をヒアリングし、どこまでできていて、どういうところでつまづいているのか、あるいは仕事上で悩んでいることはどんなことか、などコーチングスキルを使いながらヒアリングしていきます。
この現場でのフォローをしていくことで、建築現場のイメージがつかめていない文系出身者でも環境に馴染みやすく、第三者に話を聴いてもらうことで安心するというメリットが
あります。
定期的な同期の交流会
新入社員プログラムの中に、「現場報告会」というものがあります。これは、新入社員が月1回会社に集まり、各自が配属されている現場の工事内容、工程の進捗状況、自分が行っている業務の内容や今現場で起きていること、困っていること、悩みなどを一人ひとり発表する場です。一人が発表したあと、残りの人が質問したり、フィードバックする時間を設けています。
この報告会を行うことで、自分以外の新入社員がどんなことをしているのか、自分と違うことをしていたら自分に置き換えたらどうだろうか、あるいは自分と他者とのレベルの違いを感じて発奮するなどの効果があります。また、今の現場だけの環境で孤立しがちな新人が同期と集うことで、連携間と一体感を育むことも期待できます。
例えば、建築を学んだ理系出身者が知っている知識を文系出身者に伝えることや、文系出身者だけの同期であれば、お互いに分からないことを共有し合い、一緒に勉強する意識が生まれる機会になります。
これらのステップを踏むことで、文系出身者でも建築設備技術者としての基礎をしっかりと築くことができます。丁寧な指導と実践的な経験を通じて、専門的なスキルを身に付けることが可能です。
弊社でも、サブコン会社の文系出身者も含めた技術者育成のサポートをさせていただいています。従来の常識に囚われずに、採用の門戸を開くことが人手不足解決につながります。
まとめ
文系出身者でも、技術を丁寧に教えることで建築設備の技術者として育成できます。
まず、建設に関する基本理論を理解させ、実務知識を具体的なプロジェクト事例で提供します。次に、現場のマンツーマン指導で日常的な疑問に対応します。さらに、継続的な学習とトレーニングで施工管理の技術を学び続けることを推奨します。これにより、文系出身者でも技術者の専門的なスキルを身に付けることが可能なのです。
弊社、シエンワークスには、このような文系出身者の建築設備の技術者人材育成サポートの専門家がいます。詳しい内容をお知りになりたいという方は、この下の「お問い合わせはこちら」からご連絡ください。無料相談を実施しております。
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