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人手不足を計画的な育成で乗り越える

今回のテーマは「今求められている人材育成方法」です。近年、多くの企業で「若手を指導できる人材がいない」「育成に十分な時間を割けない」といった課題が深刻化しています。厚生労働省の2024年度能力開発調査でも、人材育成体制の不足が明らかになりました。

特に建設業界では人手不足が教育の余裕を奪い、その結果としてさらに人材不足を招く悪循環が懸念されています。そのため、計画的かつ体系的な人材育成の仕組みづくりは、企業の将来を左右する重要な経営課題となっています。

建通新聞社が18~25歳の学生を対象に行ったアンケートでは、スキルアップや資格取得のための学習について、「勤務時間内に教育カリキュラムとして組み込んでほしい」という回答が最も多く、34%を占めました。

一方で、「仕事後に自習したい」や「現場で先輩の仕事を見ながら学びたい」という回答は少数にとどまりました。若い世代は、個人任せの自己研さんや従来型のOJTだけではなく、会社主導による体系的な教育を求めていることがうかがえます。

そして、若いうちの長時間労働による経験蓄積や資格取得に約7割が前向きな姿勢を示しており、能力開発への意欲の高さも明らかになりました。

こうした中、建設人材育成優良企業表彰で国土交通大臣賞を受賞した東亜グラウト工業は、OJTとOFF-JTを組み合わせた総合的な育成体制を構築しています。こちらでは、マネジメント研修や技術研修、安全教育など幅広い学習機会を提供し、現場経験だけに頼らない人材育成を進めています。また、中途採用者の増加に対応するため、能力や経験に応じた階層別の教育プログラムも整備しました。

さらに、技術力だけでなく、コミュニケーション能力や営業的な視点も重視しています。現場技術者には、発注者や協力会社との調整役としての役割が求められるためです。加えて、労働災害を疑似体験できる安全教育を実施し、危険予知能力の向上にも力を入れています。

東亜グラウト工業では「自律型人財」の育成を掲げ、社員自身が主体的にキャリア形成に取り組む文化を醸成しています。会社が学ぶ機会と環境を整えることで、社員の成長意欲を引き出し、競争力向上につなげることが重要だといえます。

(参考文献)
「「いま考える 建設業の働き方」(4)”OJT頼み”の人材育成脱却 勤務時間内の能力開発求める声」建通新聞(2026/6/8)

https://digital.kentsu.co.jp/articles/artcl_rglr/01KT3FRKH55EB33M4WYKDTE9NP

 

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OJT任せをやめて、若手が自ら成長する仕組みをつくる

それでは、上記の内容に合った人材育成プログラムがどのようなものかを具体的に説明します。従来のOJT中心ではなく、勤務時間内に計画的な学習機会を組み込み、現場経験と体系的な教育を両立させる仕組みが重要になります。

プログラムでは、入社後まず集合研修を実施し、社会人としての心構えや仕事をする意義、建設業界の役割、施工管理の基本知識、安全管理、時間管理などを学びます。さらに、建築設備や施工管理の基礎知識を体系的に習得し、資格取得に向けた学習計画も立案します。単なる知識習得に留まらず、一年後の成長目標を設定することで、自ら学び成長する意識を醸成します。

その後は現場でのOJTと並行して、定期的な現場教育サポートを実施します。指導担当者や外部専門家が現場を訪問し、工程管理や品質管理、安全管理の状況を確認しながら、一人ひとりの経験や能力に応じた目標を設定します。進捗確認だけでなく、日常業務で生じる課題や悩みについて、コーチングを行い、自ら考え行動できる主体性を育てることも大切です。
これにより、従来の「見て覚える」教育から、「考えて成長する」教育へと転換します。

また、月に一度の報告会や研修会を開催し、若手社員同士が現場で学んだ内容や成功事例、失敗事例を共有します。異なる現場の経験を学ぶことで視野を広げるとともに、同期や仲間とのつながりを深め、孤立感の解消や定着率向上にもつなげます。

さらに、図面の読み方や施工図作成、工程表作成、コミュニケーション能力向上、リーダーシップ研修などを段階的に実施し、将来、現場代理人や管理職として活躍できる人材を育成します。

加えて、安全教育では災害事例の学習や危険予知訓練を取り入れ、現場経験の浅い社員でも安全意識を高められる仕組みを整えます。資格取得支援や動画教材による反復学習も組み合わせることで、知識・技術・人間力を総合的に高めます。

このように、今求められている方法はOJTとOFF-JT、そしてコーチングを融合し、若手社員が勤務時間内に計画的に学びながら成長できる環境を整備するものです。技術力だけでなく、主体性やコミュニケーション能力、リーダーシップを兼ね備えた人材を育成し、会社の持続的な成長と競争力向上を実現することを目的としています。

まとめ

人手不足を乗り越えるためには採用だけでなく、「人が育つ仕組み」を構築することが重要です。しかし現実には、現場の管理職も多忙で、若手を計画的に育成する時間やノウハウが不足している会社が少なくありません。

そのような会社では、外部の専門家や教育機関の力を活用することが有効です。外部人材を活用することで、社内だけでは不足しがちな教育ノウハウや最新の育成手法を取り入れることができ、管理職の負担軽減にもつながります。また、第三者の視点で若手社員を指導・コーチングすることで、社員自身も客観的な気づきを得やすくなります。

特に、OJTだけでは身につきにくい施工管理の基礎知識やコミュニケーション力、リーダーシップ、安全教育などは、外部講師によるOFF-JTとの組み合わせが効果的です。さらに、現場巡回や定期面談を通じて成長を継続的に支援することで、「見て覚える」教育から「考えて成長する」教育へと転換できます。

社内の経験と外部の専門知識を融合しながら、自律的に学び成長できる人材を育てることが会社を強くします。

弊社、シエンワークスでは、建設業に合った「人材育成プログラム」を提供しています。詳しい内容をお知りになりたいという方は、下部の「お問い合わせはこちら」からご連絡ください。無料相談を実施しております。

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ABOUT ME
宮本 一英
株式会社シエンワークス 代表取締役

首都圏・関東周辺を対象に『サブコン専門 人材育成支援サービス』(研修・現場教育支援・コーチング)を提供しております。大学卒業後、35年間中堅サブコンにおいて現場管理一筋で培った経験を活かし、サブコン様における「人材の育成・成長」「離職率の低減」「売上・利益の向上」を支援しています。

【資格】建築設備士/1級管工事施工管理技士/消防設備士(甲種1類)/空衛学会設備士(空調・衛生)/給水装置工事主任技術者/コーチング資格(GCS認定コーチ)