どこの会社でも若手社員の早期離職が大きな悩みとなっています。優秀でやる気のある若手が突然辞める「びっくり退職」という現象も増えています。マンパワーグループの人事コンサルタントの古川武生氏の記事を読んでも、若手離職を防ぐためには正しい面談が求められています。
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「びっくり退職」現象にみる若手社員の離職傾向
まず、学生の就職活動は売り手市場が続いており、転職も容易になっています。厚生労働省の調査では、2020年3月卒の大学新卒社員の32%が3年以内に離職しています。また、29歳以下の転職率も他の年代より高いです。
企業が若手離職対策に取り組む理由は、事業成長に必要な人材確保が難しくなっているからです。日本の人口構造の変化により、20代や30代の割合が少なくなり、40代や50代が多くを占めています。
今の若者の離職率は高く、3年以内の離職率は約20年間3割前後で変わっていません。しかし、離職理由は変わっており、現在の若者は成長や他社でも通用するスキルを求めています。大手企業に入れば安泰という時代ではなくなっています。
企業と若者の考えの不一致の原因は、キャリアに対する認識の違いです。以前は企業がキャリアを用意し、忠誠心が高かったですが、今の若者はサポートや成長を重視します。上司が業務指示をするだけでは、若者は組織から離れてしまいます。
企業の役割として、社員が自分のキャリアに当事者意識を持てるような機会を提供すること、そして管理職が部下を育成しアウトプットを高める役割を認識することが重要です。
上司には部下の目標管理と成長支援が求められます。年次に応じてティーチングとコーチングを使い分けることが大切です。特に部下の成長支援では、価値観を認め、傾聴の姿勢が重要です。
1on1の面談では、上司2割、部下8割の割合で話すことが理想です。上司の経験談を交えながら部下の話を引き出し、関係構築を深めることが大切です。
企業が全ての社員に合わせるのは難しいですが、上司が部下を理解することで効果の差が生まれます。経営者は企業の目指すものを語り、社員が共感する部分を見つけることで、エンゲージメントにもつながります。
<引用>日本経済新聞:「やる気ある若手の離職防ぐ 面談で話す割合「部下8割」」
(2024.3.1)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC052HR0V00C24A2000000/
サブコン現場の若手社員の「びっくり退職」対策
サブコンの若手社員の突然の退職を防ぐために、1on1面談は非常に効果的な手法です。以下に、効果的なやり方を説明します。
これは、現場の上司と部下の構成が2人以上の現場を想定しています。例えば、入社7年目の現場代理人の下に入社2年目あるいは新入社員がいるという場合です。
1. 定期的なスケジューリング
頻度の設定:最低でも月に一度、可能であれば週に一度のペースで行います。これにより、継続的にコミュニケーションを取ることができます。
時間の確保:面談時間は30分から1時間程度を確保します。急なキャンセルや短縮は避け、面談を優先する姿勢を示します。現場が忙しい状況では、まずは10分からでも始めてみましょう。
2. 準備
議題の事前共有:面談の議題や目的を事前に共有し、社員が話したいことを考える時間を与えます。例えば、今の現場の工程において問題点は何か、あるいはある工程が一段落したら、
次の工程での準備、あるいは現場を竣工させるまでの目標でもいいです。
過去の記録を確認:以前の面談内容を確認し、フォローアップすべき事項を把握します。
3. 信頼関係の構築
オープンな雰囲気作り:リラックスした雰囲気を作り、社員が本音を話しやすい環境を整えます。これは、ミーティングのときだけ表面上繕っても部下は警戒してしまいます。
日頃の声かけや、上司が部下を思いやる気持ち、成長させようと願う気持ちが大事なので、
もしそうでないとしたら、上司の意識改革は重要です。
共感と傾聴:部下の話を最後まで聞き、共感することで信頼関係を築きます。質問を挟む際は、社員の考えを深掘りするように心掛けます。
4. キャリアと成長のサポート
目標設定の支援:社員のキャリア目標を聞き、それに向けた具体的なアクションプランを一緒に考えます。
フィードバックの提供:定期的なフィードバックを行い、良い点を強調しつつ改善点を具体的に示します。
5. 個別の悩みへの対応
個人的な課題の把握:仕事だけでなく、プライベートの悩みやストレス源についても話を聞きます。これも根掘り葉掘り聞くと部下は委縮してしますので、必要に応じて専門家のサポートを提案します。
解決策の提示:課題に対する具体的な解決策やサポートを提供し、社員が安心して働ける環境を作ります。
6. フォローアップ
アクション項目の確認:面談で決まったアクション項目を確認し、次回までの進捗をフォローします。
継続的なサポート:面談以外の場でも、社員が何か問題を抱えている場合は積極的にサポートします。
7. フィードバックの収集
面談の改善:社員からのフィードバックを収集し、面談の内容や進め方を改善していきます。
8. エンゲージメントの向上
成果を認める:社員の成果や努力を認め、感謝の言葉を伝えます。小さな成功も見逃さずに称賛します。
チームとのつながり強化:社員同士の連携を促進し、チーム全体のエンゲージメントを高めます。
これらのポイントを押さえることで、1on1面談を通じて若手社員のモチベーションを高め、突然の退職を防ぐ対策となります。
とはいえ、現場の管理職は、建築施工のプロジェクト・リーダーでもあり、日々スケジュール管理に追われています。上記の内容をすべて実行することは、現実的でなく、行ったとしても大きな負担となります。さらには1on1面談には一定の技術が必要であり、形式だけでやっても若手社員から本音は聴き出せずに、退職防止につながらない事例も多くあります。
このような状況に対処するために、外部のパートナーを1on1面談に利用することが有効です。当社にはこのような面談に対応できるコーチングの専門家がいます。サブコン特有の課題や環境に理解を持ち、退職防止のみならず、現場の管理職の負担を軽減します。
まとめ
サブコン現場の若手社員の突然の退職を防ぐために、定期的な1on1面談が効果的です。月一回以上の頻度で30分から1時間の面談を行い、事前に議題を共有し、過去の記録を確認します。リラックスした雰囲気で信頼関係を築き、キャリア目標の設定やフィードバックを提供します。また、個別の悩みにも対応し、継続的なサポートを行います。
しかし、これを実施するには現場の管理職に大きな負担がかかるうえに、この面談には技術が必要であり、形式だけでやっても若手社員から本音は聴き出せずに、退職防止につながりません。
弊社、シエンワークスには1on1面談の技術指導ができる、サブコン業界に精通したコーチングの専門家がいます。詳しい内容をお知りになりたいという方は、コラムページ上部の「お問い合わせはこちら」からご連絡ください。無料相談を実施しております。
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