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心理的安全性は「優しい職場つくり」という誤解
今回は「心理的安全性」がテーマです。
2年前にもこのテーマを取り上げました。
現在は職場でもよく使われる「心理的安全性」は、一般化した言葉にはなりましたが、誤った理解も増えたことを感じるので再び取り上げることにしました。
例えば「心理的安全性が大事だから、部下を厳しく注意してはいけない」といった誤解です。心理的安全性とは、叱責を避けて“優しい職場”をつくることではなく、「安心して意見を言える環境」をつくることを指します。つまり、厳しい指摘や改善のフィードバックをしてはいけないという意味ではありません。
心理的安全性の本質は、部下が「自分の発言や失敗で人格を否定されたり、評価を下げられたりしない」と感じられる状態にあります。上司からの注意が、相手の成長やチームの成果を目的として行われ、人格攻撃ではないと伝わるならば、それは心理的安全性を損なうどころか、むしろ高める行為です。
反対に、問題を見て見ぬふりをしたり、「波風を立てない」ことを優先して何も言わない職場では、学習や改善の機会が失われます。その結果、チームの信頼関係や成果がかえって低下してしまいます。
心理的安全性とは、「何を言ってもいい」自由放任の状態ではなく、「率直な意見や指摘を、互いにリスペクトをもって交わせる職場」を指します。リーダーは、相手を思いやりながらも、必要なフィードバックを正しく伝えることで、信頼と成長の両立した健全な組織文化を築くことができるのです。
<参考文献>
「独り歩きする「心理的安全性」 誤解と本当の意味」:東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/723128
次に、「職場の心理的安全性を高めよう」と会社でよく言われるような風潮の中、その中心となる管理職が、一番プレッシャーを感じて疲弊していることが多いのが現実です。
上司からは目標達成を求められ、部下とは価値観が合わず、他部署からは厳しい要求がくる――そんな中で「心理的に安心できる職場をつくれ」と言われても、管理職自身が精神的に追い込まれるのは当然です。
専門家の広江朋紀さんは「リーダー自身が安心できていなければ、職場の心理的安全性は生まれない」と指摘します。つまり、まずは自分の心を守ることが大切です。そのためには「レジリエンス(回復力)」を高めることが必要だといいます。
具体的には3つのコツがあります。
1つ目は「足るを知る」こと。完璧を求めすぎず、「これで十分」と思える気持ちを持つことです。
2つ目は「完璧主義」から「完了主義」に変えること。自分ひとりで抱え込まず、協力して終わらせることを優先しましょう。
3つ目は「心のポーズボタン」を押すこと。イライラしたときに6秒待つ、席を外す、自分の思い込みを疑うなどして、冷静に考える時間をつくるのです。
この3つを意識すれば、管理職自身が心の余裕を取り戻し、その結果として部下も安心して働ける環境が生まれます。心理的安全性は、まずリーダーの心の安定から始まるのです。
<参考文献>
「心理的安全性を!と言われても」管理職の苦悩」:東洋経済オンラインhttps://toyokeizai.net/articles/-/723307
心理的安全性とは信頼のある厳しさ
建設現場の心理的安全性を高めるために重要なのは、単なる「優しさ」ではなく、「信頼のある厳しさ」で現場を導く姿勢です。心理的安全性とは、意見を言っても否定されず、失敗しても人格を責められない環境を指します。叱責を避けることではなく、安心して意見を交わせる場をつくることが目的です。そのために施工管理者が意識すべきは「何を伝えるか」より「どう伝えるか」です。人格を否定する言葉は信頼を損ねますが、「次はこうしよう」と改善を促す伝え方は、部下の成長意欲を引き出します。
一方、トラブルを避けて何も言わないことは、学びの機会を奪い、信頼関係を弱めます。ミスを責めず、「次にどうするか」を話し合う文化が心理的安全性のある現場を育てます。たとえば、夕礼などで原因を個人ではなく仕組みの問題として共有することが、建設的な対話を生みます。
また、施工管理者の心の安定も欠かせません。成果へのプレッシャーや多様な人間関係にさらされる中で、自己を追い込みすぎず、完璧を求めない柔軟さを持つことが大切です。怒りや焦りを感じたときは「心のポーズボタン」を押し、深呼吸して冷静さを取り戻すなど、日々のセルフケアがレジリエンス(回復力)を高めます。
さらに、リスペクトを前提としたコミュニケーションが心理的安全性の基盤です。意見を頭ごなしに否定せず、「そういう考え方もある」と受け止めたうえで、安全や効率を共に考える姿勢を示すことで、現場に「意見を言っても大丈夫」という空気が生まれます。心理的安全性とは、甘やかしではなく、「信頼に支えられた厳しさ」によって築かれるのです。
まとめ
「心理的安全性」という言葉が、職場で使われるようになっても、実際の職場では確保できていない場合が多くあります。概念の誤解と組織文化の未成熟が主な理由です。 多くの企業では「優しくすること」や「叱らないこと」が心理的安全性だと誤解されがちです。本来の意味は「誰もが安心して意見を言える環境」です。
もう一つは職場に上下関係や評価への不安が根強く残り、社員が自由に発言できる雰囲気が十分に育っていないケースです。さらに、上司自身が失敗を認めたり、部下の意見を受け止めたりする姿勢を示せていない場合もあります。
表面的な「安全性」はあっても、心理的な信頼関係は築かれにくいのです。結果として、言葉としては浸透しても、実践が伴わない「形だけの心理的安全性」にとどまっているのです。このように職場に心理的安全性を確保するためには、複合的な問題を解決する必要があるのです。
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