お役立ちコラム

若手社員のための施工管理研修 新潟県空調衛生工事業協会主催

10月25日に新潟県空調衛生工事業協会様主催の研修会に講師として登壇し、
「若手社員のための現場施工管理の心構え」というタイトルでお話させていただきました。

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研修の目的

新潟県空調衛生工事業協会様より、建築設備工事の施工管理に従事する若手社員のために研修をしてほしいとのご依頼をいただきました。
研修の主旨としては、現場で施工管理するために身に着けておくべき基礎知識や心構えを
若い社員の方々に講義してほしいというものでした。
当初は半日ということでしたが、時間の配分上、丸一日9時半から16時半までという時間枠をいただき、さてこの一日という時間をどのように時間配分しようかと、思い悩んでおりました。
せっかく一日という貴重なお時間をいただいたのだから、受講者様にとって有意義な価値のある研修にしたいと考え、双方向の参加型の形を取ろうと思い立ち、プログラム作成に
着手しました。

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研修で受講者に伝えたかった2つのこと

新しい視点で施工管理を考える

プログラムを作る過程において、施工管理に従事する若い社員の方々に何を伝えたいのだろうと自問自答しながら考えました。自分が工事会社に入社間もない頃のことを思い返してみると、工事の流れや段取りの方法など、先輩のやり方を見ながらそれを真似て仕事しており、その現場の中だけでの視野でものごとを見ていたことを思い出しました。
できれば、もっと広いあるいは違ったポイントで物事を考える視点があると、技術者としても、現場のリーダーとしても成長できたのではと考えました。そこで、施工管理をするうえで、ちょっとした考え方のヒントを今回の研修で提供できたらいいなと思い、
プログラムを作っていきました。
今回の研修では、時間管理をするうえでの考え方を、スティーブン・コビー著の書籍「7つの習慣」から、「緊急でないが、重要なことに時間を使う」ことを現場の施工管理にあてはめるという視点と、ウィッシュリストを作ることで、目標設定しようという視点の2つのポイントをプログラムに入れました。

講師の長年の現場経験から学ぶ

講師である私が、前職のサブコン時代に35年間建築設備の現場施工管理に携わってきた
経験から、多種多様な技術的なこと、失敗談、労災事故例などを交えストーリー仕立てに話をすることを主軸にして、研修を組み立てました。このように、実体験をお話することで、受講者の方が興味深く耳を傾け、その経験の中から施工管理についての学びが得られればいいなと考えました。
特に失敗談としては、40代前半のころ、地方に出張に行った現場でレクリエーションがあり、ドッジボールをしていたとき転倒して肩を脱臼して3週間、三角巾で吊っていたことなど、今となっては笑い話ですが、日常生活でも気を抜かずケガには十分注意しましょう、といった話を交え、全体を通して、あっという間の研修だったと感じてもらえるような内容にしました。

グループワークでの主体的な取り組み

一日の研修を有意義なものにするために、もう一つ取り入れたのがグループワークでした。
参加者が30名だったため、5人のグループを6つ作り、あるテーマを設定しディスカッションしてもらいました。
テーマは「現場での問題点、悩み、課題を洗い出し、それを解決するためのワーク」と題して、5人で話し合うというもの。
まず、5人の中からリーダーを決めます。グループに1枚ずつA1の白紙を配り、リーダーがその紙の真ん中に縦に線を引きます。左側に、5人それぞれが感じている現場の問題点、悩みなどを発表してもらい、それを書き出していきます。その中から一番解決したいと思う問題点を一つ選び出し、その項目を右側の一番上に大きく書きます。
その問題点を解決するための方策やアイデアを出し合い、右側にどんどん書き出していきます。その中からメンバーが考える主要な解決策を1~3つ選ぶという流れです。
みなさん入社して数年の若い社員の方が多く、現場経験が少ない中で、それでもメンバー全員で話し合い、結論を導き出すという過程がとても活き活きしていました。彼らの頭の中がフルに回転し、協力し合って作業するといういい機会を得られたのではないかと感じ、研修を企画した側としても、満足のいく結果になりました。

まとめ

当初は参加者が35名と伺っていましたが、当日都合がつかなくなった方が5名いて、結果として30名の参加者の研修会となりました。30名となると、研修というより講演というイメージがあり、どちらかというと講師からの一方通行の講義が主体となりがちです。
今回は丸一日ということもあり、時間を有効に活用するには、やはりグループワークを交えた双方向研修が参加者も楽しく受講できるのではと思い、企画しました。
講師としての私にとっても、とても勉強になり、貴重な経験をさせていただきました。
新潟県空調衛生工事業協会様にも多大なご協力をいただき、スムーズにまた、時間通りに研修が進行できましたことを、この場をお借りして御礼申し上げます。

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宮本 一英
株式会社シエンワークス 代表取締役

首都圏・関東周辺を対象に『サブコン専門 人材育成支援サービス』(研修・現場教育支援・コーチング)を提供しております。大学卒業後、35年間中堅サブコンにおいて現場管理一筋で培った経験を活かし、サブコン様における「人材の育成・成長」「離職率の低減」「売上・利益の向上」を支援しています。

【資格】建築設備士/1級管工事施工管理技士/消防設備士(甲種1類)/空衛学会設備士(空調・衛生)/給水装置工事主任技術者/コーチング資格(GCS認定コーチ)

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