お役立ちコラム

建築現場で部下を成長させる3つの育成方法

部下を成長させたいという想いは、上司である管理職の誰もが抱く感情であり、そうなってほしいという期待は誰しも持っていると思います。
そこで質問ですが、現場所長であるあなたの下に配属された部下に対して、あなたの育成方法はどのようなものでしょうか?きちんと答えられる方は少ないのではないかと思います。
育成方法には大きく分けて3つあります。では、見ていきましょう。

教える

新入社員として現場に配属されてから2~3年がこの「教える」段階です。
スリーブ図を書いたり、工事週日報を作成したり、安全書類をまとめたりなど、現場業務の中でも基本的かつ初歩的な業務について教えます。この「教える」という育成方法は侮ってはいけません。上司であるあなたは、経験上十分過ぎるくらい分かっている内容でも、
部下である若手社員は、分からないことが多いのです。
ここでのポイントは2つ。1つは実際の資料、例えばスリーブ図を書いたことがない新人であれば、スリーブ図がどんなものなのかを実物のスリーブ図を見せて説明する。
2つ目は、スリーブ図が現場を進めていくうえで、どういう目的で書くべきものなのか、その意味や工程の流れの中でどの時期に施工するために必要な図面なのかということを教える。そうすることで、スリーブ図の目的が分かり、自分がこれから書こうとしている図の意味を理解でき、図面を書く意義を見出して作図に取りかかれるのです。

導く

次のステップは現場に配属されてから4~5年くらい経過した時期が、この「導く」です。
この段階では、部下である若手社員が「考える力」を鍛えるために、上司であるあなたが
部下を導いていくことが必要です。
自分で考える土壌を作ってあげることが重要になります。ここでは、どういうポイントで指導していけばいいでしょうか。
例えば、部下に施工計画書を作成させるという仕事を与えたとしましょう。
この段階では、前回からステップアップする形で、部下が自ら考える力を鍛えることを主眼に置きます。1つは自分の意見をまとめさせ、その根拠を示させるといいでしょう。
具体的には施工計画書がこの現場においてどういう役割で、どういう成果を生み出すものなのかを明確にし、それはどうしてなのかを言語化させるということが大切です。
また、自分で行動計画を立てさせることも考えましょう。例えば、この施工計画書を作成するには、資料をどう集め、どの工事種目でいつまでに作成するのかという計画を立てることで部下がその仕事にどう向き合うのかを考えさせます。

任せる

育成方法の中でも、最終ステップは「任せる」です。入社5年が経過した頃は、自分自身で仕事を組み立て、判断する習慣を身につけていくことが試させる時期です。
教える→導く→任せる、という段階を経ることで、その部下の成長が一段と加速していくことが望めます。
「任せる」ことでのキーワードは「判断力を鍛える」です。自分で判断させ、結論を出させるということがポイントです。例えば、現場の職人の手配、材料の発注、工程の管理、建築との作業調整の一通りを任せたとしましょう。日常茶飯事で起こる現場の諸問題に自分の判断で結論を出し、その場その場で解決していく、ということを繰り返していくうちに上司に対する依存心が無くなり、自分で何とかしなくてはという主体性が育まれていきます。そして、その仕事に対する結果について自己評価させることが次のステップです。
自分で決断して行動した仕事の結果、職人の手配は問題なかったが、天候に左右され工程に遅れが出た。その結果に対し、事前に打つ手は無かったか、天気予報をよく調べ、天気が悪くなる前に職人の人数を増やすという判断ができたのでは、というような自分に対する評価をさせます。
自分で判断し、結論を出させ、自己評価する、このサイクルを回すことで上司の手を借りずとも部下は成長していきます。

まとめ

一口に育成方法と言っても、単純ではありません。経験年数の段階ごとの育成方法を適正に選び、順を追って部下を育てるという意識を持つことが重要です。経験がまだ浅い部下に「大丈夫だろう」と無理やり難題なことを任せても将来有望な貴重な芽を摘みかねないですし、また経験を十分に積んでいる部下にいつまでも指示ばかり与え、自分で考えさせない環境を変えないことも問題です。
今までどういう現場でどんな経験を積んできたかをよく確認したうえで、その部下をどのように育成していったらいいかを最初の段階で計画しましょう。

ABOUT ME
宮本 一英
シエンワークス代表 ★サブコン社員が楽しく活き活きと働ける環境を作りたい!★★ 【資格】 ・建築設備士 ・1級管工事施工管理技士 ・消防設備士(甲種1類) ・空衛学会設備士(空調・衛生) 東京都出身/55歳にして自我に目覚める/筋トレ/ピアノ/人間観察/瞑想/お笑い
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