合格率が低い我が社の若手社員
最近、クライアントのサブコンさんの工事部長さんや工事課長さんとお話をするとき、
よく話題に出るのが、「1管が受からなくて困っている」というお話です。
特に昨年、令和2年の全国の学科試験合格率が35.0%と低かったこともあり、試験問題が難しかったのではないかとの見方もあるようですが、大きく試験問題が変化するとは思えません。コロナ禍で、勉強するマインドに多少なりとも影響があったのかも知れません。
1級建築士の合格率20%弱と比較すれば、難易度はそれほど難しいとは言えないでしょう。
では、なぜ各社の工事責任者が口をそろえて、1管が受からないと嘆いているのでしょうか。
仕事や資格取得に価値を見出せないのか
合格者が毎年少ない状況を打破しようと、私が以前いた会社でも部単位で管理職が先生になり、終業時間後各現場から受験する予定の社員を数人集めて、勉強会を開いていました。
私も先生をやり、過去問の試験問題集を作り、社員に模擬試験をやらせていました。
そうです、やらされている社員たち。いくら会社で強制的に「勉強しろ、勉強しろ」と発破をかけても、やらされ感満載では、試験問題も頭に入って来ないでしょう。
だから、そういった勉強会もムダに終わり、今年も合格者ゼロだったということは1回だけではありませんでした。
では、なぜ合格しないのか。
きっと、普通の頭があれば、普通に勉強すれば、だれでも合格できる内容です。
社員の中には一定の割合で、勉強することに、資格試験に合格することに、ひいては、仕事することそのものに意義や価値を見出していないのではないかと不安に思うことがあります。
問題は、自分から勉強しようという気持ちが無いこと。
いくら現場が繁忙期で時間が無いという状況の中でも、合格する人は合格します。
そういう社員たちが主体的に、勉強しよう試験に合格しようという気持ちになるには、どうすればいいでしょうか。
勉強する習慣を身につける
それはちょっとしたきっかけから少しずつ勉強する習慣を、ほんとにちょっとずつでいいので身につけさせること。そしてその習慣が自分から自発的に勉強しようという気持ちに
昇華できるまで、リマインドする仕組みを作ることです。
例えば、昨年合格した若手社員にリーダーになってもらい、その後輩たち数人のグループを作って、グループ全体がワンチームで全員が合格するという目標を掲げ、フォローし合いながら勉強するという仕組みを作るとか。
そこで、定期的にグループでLINEなどを使って情報交換しながら、勉強する習慣を作っていくなど、いろいろアイデアは出せるのではないでしょうか。
ひとりぼっちで勉強するのはなかなか気分が乗らないし、ついつい楽な方へ気持ちが生きがちです。グループで勉強するのも一つの案ですし、ひとりでも例えば第三者から定期的にフォローしてもらうというのもいいかも知れません。
要は、いかに初めの一歩を踏み出せるか、そしてそれを習慣化させるにはどうすればいいかが問題で勉強に集中する環境づくりが一番大事ということです。
まとめ
上司から、ただ「勉強しているか」「今年は絶対合格しろ」などと叱咤激励されたところで、
自分から勉強しようという気持ちが起きなければ、合格はいつまで経っても実現しないでしょう。
若い社員が1級管工事の勉強を始める第一歩を踏み出せるようにするには、仕事においても指示待ち人間ではなく、自分から主体的に動き始めるようにするには、このことはすべて上司であるあなたの、部下に対する育てようという温かい気持ちがないとなかなか難しいのではと思います。
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