お役立ちコラム

我が家の給水・給湯配管全面更新工事

前職が設備屋である私が自宅の給水・給湯配管を老朽化に伴い、全面更新することになった経緯を少しお話したいと思う。
設備工事の専門家あるいは建築関係以外の人なら、緊急性、例えばいきなり給水配管から水が吹いて天井からポタポタ水が落ちてきたとか、水道料金がいつもよりベラボウに高い金額で請求されてきたなどのことがない限り、まず家の配管を高いお金をかけて全面やり直そうとは思わないだろう。例え、漏水の規模が大きくても、その部分だけの修理で終わらせてしまうのではないだろうか。設備の専門家だったばっかりに、そんなことを考える夫に妻は嫌な顔をし、予想もしなかった出費に頭を悩ませることになる。

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漏水事故は過去2回

我が家は築25年の戸建てで、2世帯住宅として水回りもフルにキッチン、トイレ、洗面所、風呂とそれぞれ2セットある。1階も2階も水回りは同じ配置にし、配管をコンパクトにまとめてある。それはいいのだが、問題なのが新築当初に屋内給水管の仕様を塩ビライニング鋼管にしたこと。私自身設備屋だったことで、水回りが1世帯住宅より多くあり、耐震性も考慮して鋼管にしたと記憶しているが、このことが災いして鉄管特有のサビによる腐食も含め過去2回漏水した。1回目は水道メーター2次側の埋設部分、これはかなり前のことで覚えていないがHIVPに直し外壁を立ち上げ、ルートを変更した。
もう1回は2年前、1階トイレの天井内でニップルのネジ部でピンホールがあき、トイレの壁クロスが水浸しになり、全面貼りかえることになった。
2年前の時点で、これはそろそろ全面的に配管をやり直さなくてはならないかなと思ったが、そのときは会社の立ち上げのことで頭がいっぱいだったため、見送っていた。

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洗面化粧台を交換したことで更新を決意

2階洗面化粧台の陶器のボールがヘアトニックのビンなどを落としてしまうことで傷だらけになっており、とうとう交換することにした。交換しに来てくれた配管屋さんが言うには、鉄管ソケットの中がサビで、このくらいしか穴が開いてなかったよ」と、親指と人差し指で小さな丸を作り、説明してくれた。それを聞いたとたん、私は「やっぱりか」とため息をつき、「給水と給湯配管を全部取り換える見積りを作ってください」と即答で
リフォーム会社の担当者にお願いし、その時点で全面更新を決断した。
なんで鉄管にしちゃったんだろうと後悔するが、気持ちを入れ替え次に何をやるかをいろいろ考えることにした。

2世帯→1世帯で給湯器と配管を集約

リフォームしてくれる配管屋さんと相談しながら、どのように配管更新するかを検討してみた。ポイントは3つ。

1.管種の変更

給水管は現在塩ビライニング鋼管、給湯管は被覆銅管なので、戸建て、マンションで一般的に使われているポリエチレン管に変更する。給水管、給湯管とも同様。給湯管の銅管についてもやはり腐食によるピンホールの可能性があるので、ポリエチレン管に。

2.給湯器と配管を集約

2世帯から1世帯になったことで、給湯器の台数を減らすことにした。現在、風呂と洗面所で24号を1台、キッチン用で10号を1台で、1階と2階合わせて計4台給湯器が設置されている。キッチン用は1階の給湯配管が床下配管されていてフトコロがなく更新が難しいため、そのまま残し、風呂系統の24号を1台にまとめて集約することにした。
というのも、2階の風呂は防水が切れているのか、1階にたまにポタっと水が落ちてくるため使用していない。本来2階を使いたいのだが、仕方なく1階の風呂を使っている。
配管についても、1階と2階でそれぞれ使う水回りがあるので、死に水を考慮しながら
1系統でまとめることにした。

3.ユニットバスを更新

1階風呂廻りの配管については、やはりユニットバスを撤去しないと更新できないため、
ユニットバスを新しくすることにした。ユニットの壁の裏側に配管を仕込むことで、更新が可能になる。そうでないと配管が露出になるし、施工が困難だからだ。築25年経っているのでお風呂も新しくしたい。

まとめ

住宅の配管を全面更新しようと考えるのは設備屋だったからで、専門家でなければ誰も
そんなことは思いも及ばない。知っているからこそ、考えれば考えるほど心配になり、仕事以上に一生懸命になってしまう。
どうしようか迷っているのは、メインの配管が通る1階の廊下の天井を全面壊すか、点検口を2つ付けるかということ。お金がかかっても点検口はやめておこうか。妻にまた嫌な顔をされるだろうな。

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宮本 一英
株式会社シエンワークス 代表取締役

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【資格】建築設備士/1級管工事施工管理技士/消防設備士(甲種1類)/空衛学会設備士(空調・衛生)/給水装置工事主任技術者/コーチング資格(GCS認定コーチ)

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