現場事務所内のスタッフのミーティングは、各現場で行われているでしょうか。サブコンの現場でも10人以上の大所帯の事務所であれば、少なからず定期的にあるいは毎日時間を決めて実施していることと思います。スタッフの人数が多ければ多いほど全員が集まって情報共有の場としてのミーティングを行わないと、事務所内がバラバラになり収集がつかなくなるのは明白だからです。
一方、事務所のスタッフが2~4名の現場やあるいは、ある地域の拠点事務所に5名ほどスタッフがいるという場合に、現場代理人や拠点事務所のマネージャーが忙しく、現場に出ずっぱりでミーティングが実施されていないケースを想定して、その2パターンの事務所でのコミュニケ―ションについて、考察したいと思います。
目次
現場事務所に2~4名のスタッフがいる場合
現場代理人が一人では見切れない規模、中規模現場と仮定するとその現場には、代理人とその下に2年生の若手社員、派遣社員がそれぞれ1名ずつとCADオペの女性が1名といった配置が一般的ではないでしょうか。若手社員と派遣社員のどちらかがいない、あるいはCADオペさんがいないパターンもあるでしょう。
この規模の人数の現場事務所は、現場代理人が今まで一人現場ばかりやってきた人で、この現場で初めて部下を持った(派遣社員含めて)場合、また代理人の過去の現場でその上司が指示命令だけで、まったくミーティングらしき時間を設けなかったなどの理由で、ミーティングを実施していないというケースが考えられます。
この場合の問題点は、現場代理人は部下個々への指示は毎日できていて、進捗も会話レベルで確認している、しかし横の連携が取れておらず、各スタッフがバラバラに動いており、
効率的に現場作業が進んでいないというところにあります。
拠点事務所の場合
特定の地域で複数の現場をまとめて管轄している場合、その拠点となる事務所を一ヵ所にまとめているというケースが考えられます。この場合は、事務所を統括している所長がいて、その下にそれぞれの現場を担当している現場代理人が2~3人、さらにその下に派遣社員や新入社員を含む若手社員が数人といった構成があるのではないでしょうか。
このケースでは、それぞれの現場代理人が個別に現場に行き、彼らが個々に複数の現場を担当していて、その下の若手社員が特定の現場を担当している、またはたまに他現場にも行くという状況でしょう。
この場合の問題として、日中は事務所のスタッフ全員がそれぞれ個々の現場で別々に行動していることが多く、顔を合わせる機会が少ないため落ち着いてミーティングする時間が取れないという点です。
夕方に現場が終了し、事務所に戻ってきてもすぐに個々の事務作業に取りかからないと、明日の段取りがあるためミーティングをする間もなくすぐに机に向かってしまうということが常態化している事務所が多いことが推測できます。
事務所内ミーティングのすすめ
サブコンの現場事務所内でのミーティングが実施されていない要因を2パターンで解説してきました。これ以外の場面でも意識的に毎日、スタッフ全員でミーティングをしているという事務所は少ないのではと懸念されます。
では、ミーティングを毎日行う目的を下記に上げます。
1.事務所内スタッフ全員の情報共有
2.毎日の工程の確認
3.問題点の解決の場
4.コミュニケーションを取ることで、信頼関係を構築する
次に、ミーティングの手法について下記に上げます。
1.毎日夕方(例えば18:00に)時間を決めて、初めの内はリーダーが招集する
2.工程の確認、今日の進捗確認と明日の作業の確認
3.問題点の解決について、ブレーンストーミングで全員が発言できるようにする
4.みんなで励まし合い、感謝し合う言葉を積極的に発し、チームワークを作る場にする
この内容でスタッフ全員がミーティングを自分たちで作っていくという意識を持ち、全員が発言するという習慣ができれば、もっと現場作業の効率が上がり、事務所内が明るくなることは間違いありません。
まとめ
現場事務所は現場代理人や所長のリーダーシップで決まると言っても過言ではありません。その人のやり方でよくもなり悪くもなります。ムダな会議はなくそうという世の中の
風潮みたいなものがありますが、私の経験上日々刻々と変わる現場での管理の仕事は、
毎日のミーティング無くしては語れないのが実情です。
どうか、リーダーの方は現場の混沌とした状況を変えたいという気落ちが少しでもおありなら、是非事務所内ミーティングを初めてみてください。
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