#10 うまく仕事ができなくて常に残業していたAさんが初めての責任者で現場をまとめた教育プログラム|シエンワークスの人材レベルアップ支援事例①

シエンワークスの現場サポート事例を2つご紹介します。
今回は、現場の追い回しでいつもバタバタしていたAさんが、初めて現場責任者を任され、現場サポートを受けながら、現場をスムーズに無事まとめた事例です。

Aさんの常態化していた残業

Aさんは入社6年目の、どちらかというと明るくハキハキものを言う現場向きタイプです。
職人さんからの受けもよく、「A君が言うなら仕方ないな」と言われるほど、職人さんとの信頼関係も良好です。

そんなAさんですが、短所は行き当たりばったりで、その日その日の目先仕事を片付けていく、計画性に乏しいところが見受けられます。

そのため、2週間、3週間先の工程が明確になっていないことで、建築工程に追われながら、段取りが工事の間際になりがちで、バタバタ感が常態化しています。
優先順位もはっきりしていないため、工程管理に一貫性がなく、上司のフォローがなければ、問題が大きくなることもありうるため、上司も心配でなりません。

こういう状況では、Aさんも書類作成、材料拾いや発注、職人の段取りなど事務所作業を遅くまでやらなければならず、残業が嵩んでいます。
根は明るいAさんも、さすがに最近は残業続きで、疲れがたまっています。

直属の上司からAさんのことを相談された工事部長さんからの依頼で、「A君を面倒見てもらえないか」ということで、弊社宮本が、Aさんの指導の担当になりました。

マイ工程表で自分の時間を管理する

Aさんに必要なのは、時間管理の有効な手法だと判断した私は、彼に「マイ工程表」の作成を提案しました。

今回の彼の新しい現場は、珈琲店舗の新築工事です。弊社宮本のサポートを受ける条件でAさんは初めて小さな現場の責任者として担当することになりました。Aさん自身も入社4年目で自分に責任者が務まるだろうかと、不安が大きかったようです。

「マイ工程表」をつくるにあたり、この工事を大きく3つの時期に分けます。①計画段階、②工事段階(躯体工事+仕上げ工事)、③試運転・検査段階の3段階です。この3段階ごとに自分の工程表を作成します。

例えば、計画段階では、設計図の読み込み(質疑のやり取り)、施工図作図計画、施工計画書作成計画、諸官庁届け出計画、インフラ工事の事前調査、協力会社選定、上司との予算管理の作業分担の確認、安全書類の整備など、その他にもその現場特有の検討事項があります。この内容を、工事段階、検査段階でも、できるだけ詳細に作業を分解していきます。

このスケジュールを立てるための業務の棚卸しや分解作業が、経験の浅い社員においては漏れが出てきます。事前に計画することの重要性を経験の浅い社員に理解してもらうことが私たちの仕事です。

こうして、棚卸し、分解した作業をマイ工程表の左の欄に作業項目として、上から順に書き出していきます。その項目の中で優先順位を決め、順位の高い項目を上にして並べ替えます。

次に、その項目ごとにバーチャートで自分の作業日数を決め、工程表に落とし込んでいきます。

このマイ工程表を計画段階では1ヶ月ごと、工事が始まった段階では1週間ごとに更新していきます。

自分の時間管理ができていない(意識していない)人は、実際の現場の流れや建築工程、その他外的要因に左右され(ある程度は仕方がないですが)、その場限りの、目先の段取りの繰り返しで終始してしまっています。

そうならないために、自分自身の工程表を毎週更新し、常に先を見て時間管理することを習慣づけるようにしています。今回もAさんにこの「マイ工程表」を提案し、実施してもらいました。

最初は戸惑っていたAさんでしたが、やっていくうちに段々慣れてきて、事前に自分の予定を立てることが楽しくなってきた、と思えるようになったと話していました。

この工程表には実は、自分のプライベートの予定も入れることをアドバイスしました。内容は共有していませんが、資格試験の勉強や、彼女とのデートの予定も初めに入れることで、仕事とプライベートを両立する意識が出てきたことも話してくれました。

当初、不安顔だったAさんでしたが、ある時期からは持ち前の笑顔が多くなってきました。

マイ工程表で自分の予定を立て、主体的に仕事に取り組めるようになったAさんに、今の仕事に対する心境を聴いてみる機会がありました。
すると、「工事の優先順位がはっきりと自覚できるようになり、計画することが楽しくなりました。今までの段取りのやり方が間違っていたことが分かり、気持ちの焦りも残業も少しずつ減ってきています」とのことでした。

Aさんの気持ちを変えたシエンワークスの現場支援

上記の例は、Aさんは自分の時間管理が上手くできていない、作業の進め方について知識不足で、優先順位がつけられない、ということが問題となっており、その結果として残業が増え、ストレスに感じているということでした。

施工管理の良し悪しを分けるのは、自己の時間管理と業務の計画が大きな要素になります。
Aさんのような、行き当たりばったりの仕事の仕方をしていると、いつかは大きな問題に陥ってしまうことが懸念されます。

「マイ工程表」は弊社が推奨するツールですが、これを使うことで、その人の仕事に対する取り組み方、考え方が変わり、今までのやり方で何とか出来ていた自分にこのままではダメだと自覚してもらう、そして視点が変わることで成長できる感覚を持ってもらうことが、現場サポートの指導ポイントなのです。

Aさんのその後とこれから

Aさんに対しての弊社の指導を始めた時期から1年が経ちました。前回の珈琲店舗の新築工事は無事故で無事完了し、会社からの評価も大変よく、Aさん自身も大きく変わり1年前よりたくましくなった印象です。

現在は、新しい新築現場に赴任し、現場代理人として働いています。

この前、顔を合わせたとき、「今、どんな感じですか?」と聞くと、「この現場では、初めて予算管理も任されて、少し不安があります。でも、前回宮本さんからおしえていただいたマイ工程表で早速、計画を立て予算管理の項目も加え、それのやるべきことを書き出しています。」と元気そうに答えてくれました。

以前までは、あまり考えず行動が先で後戻りが多かったのですが、これからは自らよく考え、自ら計画し、そして動く主体的なAさんに変容していくことは間違いありません。

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