#02 優秀な人材に育成してさらに売上・利益を伸ばすためのたった1つの方向性

優秀な人材に育成できたら、もっと売上・利益を伸ばせる

次に中途採用の求人状況について、#1で説明したように、2022年度の建設業界全体での転職求人数は、4年前の約2倍に増加しています。特に施工管理の求人数は2.5倍に達しています。この人材不足の背景には、長時間労働による嫌気があるとされ、多くの施工管理経験者が他業界への転職を選んでいます。

つまりは、どこのサブコンでも欲しい施工管理経験者は、引く手あまたの上に、他業界へ流失しています。今後中途採用で即戦力の社員を期待することは困難と考えた方がよい状況です。

これからは未経験者を自前で育てるしか会社は存在できないという覚悟が必要かと考えます。
そして、その未経験者をいかに育て、早く戦力化するかが大切なこととなります。
従来の現場任せのOJTでは、時間がかかる上に、一人前の戦力になる前に辞めてしまうケースが多いのです。
その理由として、

1) 技術と知識の基礎の欠如

サブコン業務は多岐にわたり、多くの技術や知識が必要とされます。OJTは実践的な経験を提供します。しかし、新人が基本的な技術や理論を理解していなければ、実務の過程で、成長が鈍化することがあります。今の時代に合った広範な知識の基礎があれば、より迅速に学び、適応することができます。

2) 不均一な教育の質

現場によって教育の質が大きく異なる可能性があります。優秀な指導者がいる現場もあれば、指導に適さない上司や指導時間の少ない現場もあります。あるいは、上司自身は技術的には優秀で現場をまとめる能力はあるのに、部下を育成するという意識に欠けている場合もあります。これにより、新人のスキルの成長にギャップが生じ、業務の質に影響を及ぼします。

3)経験の偏り

現場での経験は非常に重要ですが、新人が偶然にも多様な経験をすることは稀です。新築か改修か、空調か衛生か、大規模か小規模か、一般設備か特殊設備かなど、特定のタスクやプロジェクトに偏ってしまうことがほとんどです。これにより、短期間での広範なスキルの習得が妨げられます。

4)混乱しやすい新人

現場にいきなり送りこむと新人は情報過多で混乱しやすくなります。基本的な理論や概念を理解する前に実践すると効果的な技術の習得が行えません。過度のストレスを感じやすくなり、研修期間中に辞めてしまう新人が出てきます。

5)指導者の負担

現場の責任者や上司に教育の責任を負わせると、部下を育成することに重要性を感じている上司はことさら、彼らの本来の業務に支障をきたす可能性があります。効率的な業務遂行と新人教育の両立は、経験豊富な社員であっても難しい場合があります。

6)フィードバックと評価の欠如

OJTでは、定期的なフィードバックや評価のシステムが整っていないことが多く、新人の成長に必要な指導や改善点の指摘が適切に行われない場合があります。OJTの現場では、上司が部下に指示し、できているかできていないかを報告させ、その報告を受けて、
業務の結果や是非の判断を下すことで終わっているケースがほとんどです。仕事のプロセスの途中経過での進捗確認、どういうところでつまづいているか、出来ない理由は何か、
部下自身はどう感じているか、それに対して上司としてどうフィードバックするか、などを日常的に考え実行することが疎かになっているケースがほとんどです。

7)企業文化との整合性

新人が会社の文化や価値観を理解し、それに準じた行動を学ぶためには、会社で確立した教育が必要です。OJTでは、この点を保証するのが難しいのです。

従来の現場任せのOJTだけでは、偶然優秀な社員が生まれることはあっても、未経験者の新人全体の質の向上には至りません。また早期の退職を防ぐことができないのです。会社の育成プログラムをつくり、仕組み化することが重要です。それが社員の質全体の向上、全社レベルの底上げとなり、会社の売上や利益を伸ばすことにつながるのです。

今いる社員の人材育成の重要性

新入社員教育の質を高めるためには、OJTを補完する形で、会社の育成プログラムを設計することが大切です。これには、基本的な業務スキルだけでなく、企業文化、ビジネス倫理、チームーク、コミュニケーションスキルなど、より広範囲にわたる内容を含めるべきです。また、新人の進捗状況を定期的に評価し、適切なフィードバックを提供することで、継続的な学習と成長を促す必要があります。

次に入社2年~5年の若手社員にも、現場上司のOJT教育だけでは限界があります。
現場の仕事をサポートする教育が成長を促し、離職防止となります。
その内容は下記のようになります。

1) 現場の実務経験の深化

現場の工程や進捗状況、個々の業務内容を確認することが、自分の仕事の理解を深めます。プロジェクト全体の中で自分の役割を俯瞰して知る貴重な機会となるからです。
例えば、弊社で推奨している「マイ工程表」の活用があります。
新入社員であっても、毎日、今朝言われたことをやるということではなく、1週間の予定を自ら決め、計画し作業に落とし込む、ということをやってもらいます。これを活用することで、自分で考え自分で行動するという主体性が育まれます。

2) 目標設定による自己成長

社員の経験や能力に応じた現場での目標を設定し、それを社内で共有することで、個々の社員は自身の成長軌道を明確にし、モチベーションの向上が見込めます。目標に向かって努力する過程で、自己効力感も高まります。
現場の業務において、どんな小さな細かいことでもかまいません。スリーブの墨出しのチェックをもっと効率よくする、安全ミーティングの安全注意事項をもっと具体的に考える、など自分自身で目標設定し、日々改善する意識が必要です。

3) 進捗管理

進捗状況と目標達成度の定期的な確認は、計画通りに日々の取り組みや改善が進んでいるかを把握し、必要に応じて修正を加える機会を提供します。

4)専門知識と技術の向上
コスト削減を考慮した施工方法や改修工事における設計の考え方のアドバイスを受けることで、より実践的な技術や知識を身につけることができます。また、工程表や施工図のチェックを通じて、計画立案や実行のスキルを磨きます。

5) 時間管理と組織効率化
社員自身の時間管理についてのアドバイスは、プロジェクトの効率化だけでなく、ワークライフバランスの向上にも寄与します。また、上司との三者での進捗共有は、チームとしての組織効率化を図る上で重要です。
この時間管理についての基本的な重要ポイントは「緊急ではないが、重要なこと」に時間を使う、ということです。

例えば、施工管理計画を現場の実態に合致した(社内の標準化したものではなく)、ディテールまで考えたものでじっくり作り込む、1級管工事施工管理技士の資格を取得するための勉強を習慣化して行う、あるいは職人さんとのコミュニケーションを良好に取るためにどうすればいいか考えるなど、このような緊急ではないが重要なことに時間を使うことで、よりトータルの時間を有意義に、有効に使えるようになることを知ることが重要です。
6) 成長の可視化
サポート終了時に実施される社内報告会は、若手社員にとって自身の成長を振り返る貴重な機会です。また、この報告会を通じて、他の社員にも学びやモチベーションの向上を促します。

このように、現場サポートを通じて、若手社員は実践的なスキルと知識を身につけるだけではありません。問題解決能力、自己管理能力、チームワークなど、サブコンで一人前になるために必要な幅広い能力を養うことができます。これらは、彼らがキャリアアップし、直面する課題や多くの挑戦に対処する上で不可欠な要素なのです。そしてこのサポートが若手社員のモチベーションの維持となり、離職防止につながり、ひいては人手不足解消へとなります。
  

シエンワークスの強み

シエンワークスの代表宮本は、サブコンにおいて35年にわたる現場施工管理の豊富な経験があります。当社はこれを基盤として、サブコンの人手不足問題を解決するための人材育成サービスを提供しています。

内容は、経験と理論に基づいた施工管理技術とノウハウの伝授、双方向コミュニケーションの座学研修、そして社員一人ひとりに寄り添ったマンツーマン指導にあります。
指導方法にはコーチング対話法を用いており、社員が主体的に行動し、仕事に対する熱意とやりがいを感じるサポートが特長です。

そして当社の人材育成サービスは、人手不足問題を解決するだけでなく、管理職の負担軽減、社員のモチベーション向上が図れます。

現場サポートサービスの具体的な内容としては、現場の状況に応じた定期的なサポート、目標設定と進捗の確認、問題解決方法の導出、コスト削減や施工方法のアドバイス、時間管理のアドバイス、そしてチームとしての組織効率化など、広範囲にわたります。これらのアプローチにより、シエンワークスは現場作業の効率化と質の向上、社員の成長と満足度の向上、そして組織全体の生産性の向上を図ります。

このようにシエンワークスの強みは、現場経験と理論に基づく、社員の成長を促す一人ひとりに合ったサポートにあります。これにより当社サービスを受けられた企業様は、人手不足を解消した上で、効率的な現場運営を実現できるのです。

 

シエンワークスの情報発信

当社は建築業界、建築設備業界の経営者、役員、人事担当者など意思決定に関わる立場の方々に、ビジネスや業務に役立つ最新情報を発信しています。

内容は、業界に関連する最近のトレンド、課題、調査資料の分析などをピックアップし、その内容をコラムとして提供しています。

このように当社の情報発信は、建築業界と建築設備業界のプロフェッショナルの皆様が、常に一歩先を行くための知識と戦略を組み立てるための情報源として活用いただける内容を目指しています。

建築設備業界の目指すべき方向性

魅力ある建築設備会社のブランドをつくるには、まず独自のビジョンとミッションを明確にします。これは、会社が何を目指しているのか、どのような価値を提供しようとしているのかを示します。次に、ターゲットとなるお客様のニーズを深く理解し、それに応えるサービスを提供することが重要です。また、競合と差別化できる独自の強みを見つけ出し、それを前面に打ち出すことも必要です。

新卒社員が魅力を感じる建築設備会社は、従業員の成長をサポートする充実した研修制度や成長のキャリアを提供し、働きがいのある環境を整えています。社会に貢献する仕事の意義を重視し、安全で健康的な職場環境を保つことも、新卒が入社を希望する重要な要素です。

若手社員が成長できる建築設備会社は、実践的な教育プログラムとメンターシップを提供し、挑戦と失敗を許容する文化を持つものです。多様性を重んじ、異なる視点を受け入れることでイノベーションを促進します。定期的なフィードバックと成長のキャリアの明確化を通じて、個々の目標達成をサポートし、モチベーションの向上を図ります。

今のあなたの会社の社員は元気がありますか?笑顔がありますか?社員の教育・指導・育成をアウトソーシングするなら、
シエンワークスにお任せください。

現在、建築設備施工管理会社さまの人材の教育・指導・育成、定着、離職率低減等に関する初回無料相談を承っております。

ご希望に応じて、電話、メールでお話をお伺いするか、あるいは、貴社または現場に訪問のうえ対面でお話をお伺いさせていただきます。

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